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鼠径ヘルニアは日帰り手術が可能?当院の取り組みについて

1.日帰り手術ってどんなもの?

「日帰り手術」とは、手術を受けたその日のうちに自分の足で歩いて帰宅できる治療のことです。欧米では一般的な方法として広く知られており、日本でも医療技術や麻酔の進歩により、安全で負担の少ない術式として定着しつつあります。

鼠径ヘルニアの手術も日帰りでできる施設が増えていますが、まだまだすべての病院で行われているわけではありません。ですので、日帰り手術が選べない患者さんもいらっしゃいます。

2.鼠径ヘルニアの日帰り手術は本当に安全?大丈夫?

結論から言うと、「ほとんどの方は日帰り手術で問題ありません」

ですが、患者さんの体調やご希望によっては、入院手術が適している場合もあります。

3.日帰り手術のメリット

鼠径ヘルニアの日帰り手術は、入院が不要なため、日常生活や仕事への復帰が早いことが特徴です。患者さんにとって大きなメリットがいくつもありますので、具体的にご紹介します。鼠径ヘルニアの日帰り手術を検討されている方は参考にしてください。

3.1.身体的・経済的負担の軽減

日常生活のリズムを大きく崩さずに治療(手術)を受けられるため、身体への負担を軽くすることができます。入院準備や環境の変化にともなうわずらわしさを避けられ、慣れたご自宅で回復期を過ごせることで精神的な安心も期待できます。

3.2.仕事や家庭への影響の軽減

入院の必要がないため、治療後すぐに普段の生活環境に戻ることができ、早期の社会復帰が可能です。お仕事をされている方はスケジュール調整がしやすく、ご家族と離れる期間が短い点でも精神的な負担を抑えることができます。

3.3 早期離床による合併症の回避

早期に体を動かすことができるため、深部静脈血栓症などの合併症予防にもつながります。特にご高齢の方にとっては、入院生活による環境の変化が少ないため、術後せん妄(もう)や認知機能の低下といったリスクを軽減できます。

4.どんな方が日帰り手術に向いている?

仕事が忙しい方や小さなお子さんがいる方、ご高齢の方など、長期入院が難しい方に日帰り手術は特におすすめです。術後の吐き気や痛みも比較的軽く、多くの方は鎮痛薬でコントロールできます。当院でも80歳代の元気な方が日帰り手術を受けておられます。

ただし、心臓や腎臓などに重い持病がある方や、手術や麻酔に強い不安がある方は入院手術を選択していただくことも可能です。術後の痛みや吐き気は完全にゼロにはできませんが、当院では術中の鎮痛薬やブロック注射、制吐薬の工夫を行い、また周術期に丁寧な説明とケアを心がけています。

5.病院の種類による鼠径ヘルニアの手術の違い

近年、鼠径ヘルニアの手術は日帰りでおこなえるようになりましたが、病院によって鼠径ヘルニアの手術には違いがあり、すべての患者さんが日帰り手術を選択できるとは限りません。ここでは、総合病院と日帰り専門クリニック、また当院の場合の特徴について説明します。

5.1.総合病院の場合

2022年のデータで鼠径ヘルニア手術のうち日帰り手術は約7%。つまり、ほとんどの患者さんは入院して手術を受けています。平均入院日数は約4.5日で、多くの病院では3泊4日や4泊5日という標準の入院期間が設定されています。総合病院は循環器や腎臓など、さまざまな診療科が揃っており、術後の管理が必要な重い患者さんにも対応できるのが特徴です。

総合病院における鼠径ヘルニアの手術件数はさまざまですが、おおよそ50-200件/年となります。200件/年ほど行っている病院は多い方ですが、大きな病院では外科医の数も多いため一人あたりの執刀担当数は少なくなります。以前「鼠径ヘルニア手術の習得について」という記事を書かせていただきましたが、十分な手術経験をしている外科医がいるかどうかはよく調べる必要があると思います。

5.2.日帰り専門クリニックの場合

鼠径ヘルニアの日帰りクリニックが全国でも増えてきています。多くの場合、外科医1名が手術を行い、看護師さんが助手やスコピスト(腹腔鏡手術のカメラ担当)を行います。麻酔は外科医自身が行う自家麻酔や麻酔科医が行う場合などさまざまです。鼠径ヘルニアを専門で行っているため、外科医が経験する症例数は多く、同じ疾患を行うため治療の流れもシステマチックになっています。

一方で、日帰り専門のクリニックは術後に入院を要する場合に対応が難しいため、手術を行う患者さんの条件を厳しくせざるを得なくなります。

5.3.当院(西宮敬愛会病院COKU鼠径ヘルニアセンター)の体制

当院では日帰り手術と短期入院の両方に対応できる環境を整えています。日帰り手術を希望されても、術後の状況により入院に切り替えることが可能です。また当院の手術体制はこちらにも書かせていただきましたが、「外科医2人体制」で、「麻酔科医は専従で全身麻酔に対応」しています。CTなどの検査も初診時に受けていただけるためスムーズです。

「日帰り手術を予定したいけど術後の状態でやっぱり入院したいかも」という場合も対応可能です。

6.鼠径ヘルニアの日帰り手術の流れ

当院では患者さんにできるだけ負担がなく、スムーズに日帰り手術を受けていただけるように体制を整えています。

ここでは、鼠径ヘルニアの日帰り手術の流れについて簡単に説明します。

1.予約

手術をご希望の方は、インターネットやお電話で予約ができます。直接来院も可能ですが、待ち時間が生じる場合があります。

2.初診

問診票をもとに、立った状態と寝た状態で患部を診察・触診します。女性の方は女性スタッフが立ち会いサポートいたします。

3.術前検査

なるべく初診時に血液検査や心電図、呼吸機能検査を行います。CT検査が必要な場合は同日または別日に行います。また、手術当日までの過ごし方や当日の流れ、術後の注意点についてご説明いたします。

4.手術前日の準備

前日の夜12時以降は食事ができません。水は手術の2時間前まで飲めますが、手術開始時間によって異なります。化粧やマニキュアはせず、義歯やコンタクト、アクセサリーなどは外してご来院ください。

5.手術

手術着に着替えます。手術は全身麻酔で行い、時間はおよそ1時間です。

6.手術後

麻酔から覚めたら、リカバリー室でお休みいただきます。状態に合わせて水分や軽い食事を摂り、排尿や歩いていただいて体調を確認します。

7.帰宅

医師が状態を確認して問題がなければ、その日のうちに帰宅できます。

8.術後の診察

手術から1週間から10日後を目安に経過をチェックします。さらに、1~2か月後に確認を行います。

7.鼠径ヘルニアの日帰り手術後の注意点

鼠径ヘルニアの手術当日は麻酔の影響が残るため、自動車や自転車の運転はできません。ご自宅へ戻る際は、公共交通機関やご家族の車をご利用ください。

また、当日の入浴は短時間のシャワーにとどめ、出血を防ぐためお酒は3日間控えていただきます。痛みが強いときは処方された鎮痛薬で対応してください。デスクワークなど体に負担の少ない仕事は翌日から再開できますが、立ち仕事は3日目以降が目安です。重い荷物を持つ、強くいきむなどお腹に力がかかる動作は避けてください。

手術後1週間ほどすれば、散歩やウォーキング程度なら始めてもかまいませんが、ランニングや水泳など強い負荷のかかる運動は控えてください。手術で使用したメッシュが体になじむまでにはおよそ2週間かかるため、腹筋やスクワット、ゴルフやサイクリングなど、お腹に強い力が入る運動は避ける必要があります。

手術から2週間以上経ち、痛みや違和感がなくなれば、普段通りの生活に戻って問題ありません。

8.当院の入院・日帰り手術への取組み

当院の特徴は、患者さんのニーズに合わせて日帰り手術も短期入院も対応できることです。術後は回復室で看護師が付き添い、飲水や歩行の確認を行い安全に退院していただけるようサポートしています。

入院をご希望の方には、個室や4人部屋をご用意。Wi-Fi完備で、テレビや雑誌が楽しめるタブレットも利用可能です。手術後にゆっくり過ごしていただける環境を整えています。

リカバリー室:術後の回復時間をお過ごしいただきます。リクライニングシートで楽な姿勢をとっていただきます。

4人部屋:パーテーションで区切られているため個室のようにお過ごしいただけます。

個室:部屋の中にトイレも設置されています。ごゆっくりお過ごしいただけます。

9.まとめ

鼠径ヘルニアの手術は、日帰り手術と入院手術のどちらも当院で対応可能です。患者さんのご希望や体調に合わせて最適な方法を選べるので、安心して受診してください。日帰り手術を希望しつつ「日帰り手術を受けたいけど、もし術後しんどかったら入院したい」と言っていただいても対応可能ですので受診時にご相談ください。

また日帰り手術ではご自身の車や自転車での運転では帰宅できませんが一泊後には可能ですので、お車で来て帰りたいという遠方の方は一泊入院で手術を受けていただけます。駐車場は無料でご利用可能です。

当院は紹介状不要で受診いただけます。土曜日の診察・手術も対応していますので、忙しい方にも通いやすい環境です。

※西宮敬愛会病院 低侵襲治療部門 COKU外科部門では、鼠径ヘルニア(脱腸)や胆のう疾患に対して傷の小さな腹腔鏡手術を中心に行っています。鼠径ヘルニア手術では日帰りか短期入院かを選択いただけます。また土曜日の診察・手術も行っています。足の付け根のしこりや膨らみが気になる方はご相談ください。紹介状不要で受診いただけます。当院のホームページはこちらです。

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