
大腸カメラ検査は、肛門から細いカメラを入れて、直腸から盲腸までの大腸全体を調べる検査です。
正式には「下部消化管内視鏡検査」と呼ばれています。
近年、日本では食生活の変化などの影響で、大腸がんになる方が増えています。大腸がんの多くは、はじめは良性のポリープとして発生します。そのため、がんになる前の段階でポリープを見つけて切除することが、大腸がんの予防につながります。
また、万が一大腸がんが見つかった場合でも、早期であれば治る可能性が高いとされています。
腹痛や血便などの症状がある方はもちろん、症状がない場合でも、40歳を過ぎたら一度大腸カメラ検査を受けることをおすすめしています。
✓ 血便・下痢や便秘など便通異常
✓ おなかがはる・腹痛
✓ 血縁に大腸癌の方がいる
✓ 検便(便潜血検査)にひっかかった
✓ 飲酒習慣がある
✓ 喫煙習慣がある
✓ 大腸がん
✓ 大腸ポリープ
✓ 炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎・クローン病)
✓ 感染性腸炎
✓ 大腸憩室症など
当院では、富士フイルム社製の最新内視鏡システム「ELUXEO 8000」を導入しています。 使用している内視鏡カメラは、富士フイルム社製「EC-860P/M」及び「EC-760ZP-V/M」です。先端の太さが約11.7mmと細く、高画質での観察が可能です。 また、ポリープの診断に欠かせない拡大観察機能を備えており、表面の細かな構造や血管の状態まで詳しく確認できます。 これにより、ポリープの性質を正確に見極め、患者さまの状態に合わせた適切な切除方法を選択することが可能になります。
大腸の長さや屈曲には個人差があり、検査を行う医師の経験や技量により患者様の苦痛の度合いに違いが出ます。
そこで当院では、日本消化器内視鏡学会専門医・指導医の資格を持つ医師が検査・治療を行います。
当院では大腸カメラを行う際に炭酸ガスを用いています。
炭酸ガスは、空気に比べて腸管内で速やかに吸収される特性があるため、腸内に長時間空気が残らず、「お腹の張り」「痛み」「違和感」を和らげる効果があります。
また、検査の鎮静(眠り薬)でうとうとしている間に内視鏡検査を行うことが可能です。検査後はリカバリー室でゆっくりお休みいただきます。
大腸カメラの当日に服用する下剤については、当院は以下の3種類を使用します。
それぞれにメリット、デメリットがあり、おおむね以下のようになります。
| 味 | 服容量 | 薬剤の特徴 | |
| ニフレック | レモン風味 , スポーツドリンク | 2リットル | 腎機能が低下していても安全に使用できる |
| サルプレップ | 塩味 |
サルプレップ 480ml~960ml +水をその倍量 |
下剤自体の量が少なくて済む 洗浄力が高い 重篤な腎障害では禁忌 |
| ビジクリア | 錠剤 |
5錠を 200mlの水で10回、 合計2リットル |
65歳以上で高血圧をお持ちの方や 重篤な腎障害の方は使用不可 下剤の味が受けつけない方にお勧め |
過去に大腸内視鏡検査を受けた際、当日の下剤が嘔吐等で服用困難であった方を対象に、胃カメラから下剤を注入する方法です。当日の多量の下剤を飲まないで検査を行うことが可能となります。下剤の注入の時も鎮静剤の使用が可能です。大腸に大きな腫瘍を疑う場合など、適応できない場合もございますので、まずは診察をさせて頂きます。お問い合わせください。
ご希望の方は院内の専用スペースにて下剤を服用して頂けます。無料のWi-Fiもご利用可能です。
当院では、大腸カメラ検査中(消化管ドック)に見つかったポリープのうち大きさが2cm未満のものについては検査中に切除する日帰り手術を行っています。既往症のため血をサラサラにする薬を内服されている患者様の場合、お薬の調節が必要となることがあるため、通院中の担当医と相談が必要な場合があります。
(*2cm以上の大きなポリープや早期がんを疑うような病変については、別の日に短期入院治療を行います。)
通常の大腸ポリープ切除術に加えて、より高度な治療法である内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)にも対応しています。
当院では、土曜日の大腸カメラ検査も受け付けています。平日お仕事などでなかなか検査が受けられない方は、ぜひ土曜日の検査をご検討ください。
消化の良い食事を21時までに済ませ、それ以降は絶食(水分は可)。就寝前に下剤を服用。
検査5時間前から下剤を服用。来院後に服用することも可能。
鎮静剤希望の方は、自転車や車での来院不可。公共交通機関か送迎を利用。
更衣後、便の状態を確認し、必要に応じて点滴・鎮静剤を使用して検査開始(約10~20分)。
休憩室で30分〜1時間休憩。結果説明あり(病理検査がある場合は後日説明)。
検査前の注意点
■ 食事と水分
検査2~3日前からは、消化の悪いもの(海藻・キノコ・豆類・ゴマなど)や繊維の多い食品を避けてください。
前日の夕食は21時までに。それ以降は食事をとらず、水・お茶は自由に摂取可能です。
体調を整えるため、前日は早めの就寝を心がけましょう。
■ 薬の服用について
現在服用中の薬(処方薬・市販薬・サプリメント)は事前に医師に申告し、服用を続けるか中止するかの指示を仰いでください。
血液をサラサラにする薬や糖尿病の薬・注射薬は特に注意が必要です。
■ 下剤の服用
便秘の方や下痢傾向の方は下剤の服用タイミングを調整する必要があるため、事前にご相談ください。
検査後の注意点
■ 食事・水分について
検査後1時間ほどは飲食を控えるようにしてください。
生検(組織を採取)を行った場合は、刺激物・アルコール・脂っこいものは避けましょう。
■ 運転・移動手段について
鎮静剤を使用した場合、当日は車・バイク・自転車の運転は禁止です。
判断力や反射が一時的に低下している可能性があるため、公共交通機関や送迎を利用してください。
■ 入浴・運動について
検査当日は、激しい運動や長時間の入浴は控えてください(シャワー程度は可)。
鎮静剤を使った場合は、できるだけ安静に過ごすようにしましょう。
大腸カメラ検査の費用は、保険診療か自由診療かで大きく異なります。
保険診療の場合、医師が必要と判断した検査に対して健康保険が適用され、自己負担は1~3割です。
いずれも3割負担の場合、観察のみの検査では約6,000~7,000円程度、組織を採取する生検があれば約10,500~17,400円前後、ポリープ切除を行う場合は24,000~28,500円ほどかかります。
これらには診察料や下剤、鎮静剤の費用も含まれます。
大腸ポリープに対する入院治療費は、約37,500円~48,600円となります。
一方、自由診療では健康保険が適用されず、検査費用は観察のみの場合32,000円となります。
個人差はありますが、鎮静剤を使用することで、痛みや苦しさを抑えて検査を受けていただけます。当院では、できるだけ負担の少ない検査を心がけています。
検査自体はおおよそ15~30分程度です。ポリープの切除や組織検査を行う場合は、多少時間が延びることがあります。
下剤の感じ方には個人差がありますが、腸の中をきれいにするために必要な準備です。不安がある方には、できるだけ飲みやすい方法をご案内しますので、事前にご相談ください。
検査後は、まず水分から摂取し、消化の良い食事を少量ずつ再開してください。ポリープ切除を行った場合は、1週間程度刺激物やアルコール、激しい運動を控えて頂きます。
大腸カメラでは、がんの原因となるポリープを見つけて切除できるため、大腸がんの予防につながります。また、早期発見により、治療の選択肢が広がります。
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