予約・お問い合わせ
お問い合わせ電話番号
0798-64-0059
0798-64-0059
医療関係者の皆様へのご案内はこちら

内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)について

内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)とは

 消化管にできた大きな腫瘍を内視鏡を用いてはがし取る技術を言います。
 昔は消化管にできた腫瘍はすべて外科医が手術でとっていましたが、どうしても切除の範囲が大きくなりがちでした。
 とれた腫瘍を分析してゆくうち、一定の条件を満たすものはリンパ節転移の可能性が極めて低く、内視鏡で局所を切除しても余命に影響がないことがわかってきました。
 そのための方法の一つが内視鏡的粘膜下層剥離術と言います。
 従来からある内視鏡的粘膜切除術(EMR)より大きな腫瘍に対応することが可能です。

内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)の治療方法

①横に広がるタイプの腫瘍を確認します。

②食道・胃に対して行うときは電気メスで腫瘍の周囲に焼き印を付け、切除の目印とします。大腸においても境界がわかりにくい場合は行うことがあります。

③ 病変の下にヒアルロン酸などを注入し、切除する層(粘膜下層)を膨らませます。

④ 電気メスで端から徐々に剥離してゆきます。

⑤ 一括切除(病変を分割せず、一枚板で取ること)を行い、必要に応じて傷口の血管を処理して終了となります。

 主に静脈麻酔を用いて行います。眠り薬と痛み止めを注射することで眠った状態で行います。
 必要に応じて全身麻酔を使用する場合もあります。この場合は切除途中に目が覚めることはありませんが、自分で呼吸することができなくなるため、気管にチューブを置くなどの方法で呼吸を確保します。当院では全身麻酔は麻酔科医が担当します。
 原則は入院で行い、処置後の出血等の合併症がないかを確認してから退院となります。

 とれた組織は顕微鏡検査で深さなどを確認します。
 原則はリンパ節転移を伴わないと予想される腫瘍に対して行いますが、手術前診断の精度を100%にすることは難しく、どのような腫瘍であるかの確認が必要なためです。
 その結果によっては、追加で外科手術などをお勧めしなければいけない場合もあります。

 当院ではこの処置に習熟した医師が確実に執刀します。
 処置に際して不安な点などがあっても丁寧に対応しますので、お気軽にお尋ねください。

文責/医療監修 西宮敬愛会病院 低侵襲治療部門 消化器内科部長 嶋吉 章紀

関連記事

西宮敬愛会病院低侵襲治療部門の手術体制について
2025.05.06

西宮敬愛会病院 COKU 鼠径ヘルニア・内視鏡センターでの手術体制について

新スタッフ(麻酔科浜部先生)の紹介
2025.05.01

新スタッフ紹介(麻酔科医師)

ホスピタルズ・ファイルに当院消化器内科部長・嶋吉のインタビュー記事が掲載されました。
2025.04.25

ホスピタルズ・ファイル

外科医・消化器外科医の専門医資格について
2025.04.19

西宮敬愛会病院COKU外科医師の専門医資格

新スタッフ紹介
2025.04.01

新スタッフ紹介(外科医師)

待合室(ロビー)の椅子
2025.02.25

待合室の椅子を追加しました

鼠径ヘルニア手術でよくあるご質問
2025.02.01

鼠径ヘルニア(脱腸)手術に関してよくあるご質問 

無駄な大腸ポリープ切除を避ける方法
2025.01.24

無駄な大腸ポリープ切除を避ける方法

2025年新年のご挨拶
2025.01.01

2025年 新年のご挨拶

2024年西宮敬愛会病院年末のご挨拶
2024.12.23

年末のご挨拶(開業1年を迎え)

お探しの情報は見つかりましたか