先日、記事にアップしました胃カメラのながれに引き続き、大腸カメラをお受けいただく際の詳細なながれをご説明します。
写真付きで具体的に流れをつかんでいただけるように工夫しています。
大腸カメラでは、検査前の食事の注意と下剤による前処置が必要です。
具体的には、前日には消化の悪いものを避けていただきます。下剤の服用は前日の夜と当日に行います。
大腸カメラが安全にできるかを診断するために、まずは受診予約が必要です。
COKUまでの経路は上記ページに、経路の写真付きで掲載しています。無料駐車場も完備しています。
健康保険証(マイナンバーカード)と、高齢者受給書(お持ちの方)、紹介状(お持ちの方)をご提出いただきます。
初診時の受付票と問診表をお渡ししますので、待合室で記入していただき、書きおわりましたら受付へ提出して下さい。
パスワードは待合の机の上に記載しています。
問診票を確認しながら、症状についてお聞きします。大腸カメラの下剤を安全に服用できるかを判断し、必要に応じて腹部エコーや採血、CTなどを行います。疑問点やご不安な点などは診察時にお伝え下さい。
診察時にも、食事の注意や下剤の服用方法についてお伝えしますが、診察後に再度看護師から検査のながれを説明します。不安なことなどあればお伝え下さい。
大腸カメラの下剤については、上記リンク先の記事で詳細な説明をしています。
前日夜は軽めの下剤を服用します。
当日朝、検査開始5時間前から本格的な下剤を服用します。
朝9時に来院して頂き、病院で下剤を服用することも可能です。
また、過去の下剤の使用の際に、気分不良などでどうしても服用が難しかった方は、胃カメラから下剤を注入することも可能です。診察時にご相談ください。
前日の食事については、消化されても溶けないものをさけます。具体的には野菜類やキノコ類など、人間には溶かせない繊維が含まれているものです。
下記の「前日の食事の注意点」に、具体的な説明を載せています。また、写真のような検査食も当院の売店に置いていますのでご利用ください。
インターネット通販で「大腸カメラ 検査食 通販」などのワードで検索すると多くの種類が見つかります。どのメーカーがよいという推奨はございませんので、お好きなものをご使用ください。
当日の下剤は検査開始5時間前から服用し、排便が止まったら来院してください。
来院後に体調に問題がないことを確認し、検査着にお着換えをしていただきます。
大腸カメラ用の検査パンツは穴開きタイプですが、開かないようにマジックテープで止まっており、生地も全く透けないものを使っています。
上着はご自身の服を着ておいてその上から写真真ん中の検査着を羽織ります。丈が長いので検査パンツがほぼ隠れる形となります。
検査着の薄さが気になる方は、胃カメラ用のしっかりした上着もありますのでご相談ください。
鎮静剤をご希望の方は点滴をとります。プラスチック製のやわらかい針を入れますので、抜けにくく、痛みも和らぎます。
患者様誤認防止のため、お名前の確認をします。
鎮静剤を使用してうとうとした状態で検査を行います。また、内視鏡から水を注入しながら挿入する浸水法や軸保持短縮法を駆使して挿入を行いますので、苦痛を少なく検査を終えることが可能です。万が一検査中にお腹の張りや痛みが強くなった場合は薬剤を追加しますので、遠慮なくおっしゃって下さい。検査中、血圧と酸素のモニターを継続して行いますので、体の異常をいち早く察知することが可能です。
30分~1時間程度休憩します。休憩中もモニターを継続し、近くに看護師が常駐しています。
検査画像を見ながら結果を説明します。大腸ポリープを切除した場合も、どのような病変でどういう組織を想定しているのか、しっかり説明を行います。ポリープの結果説明は後日改めて外来予約をお取りします。
以上、大腸カメラの流れを写真付きで説明しました。
大腸癌は増加傾向にありますので、是非とも大腸カメラの心理的ハードルを下げて、検査による恩恵を受けられる方が増えるように努力してまいります。
何かあればお気軽にお問合せ下さい。
西宮敬愛会病院 低侵襲治療部門 消化器内科部長 嶋吉