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医療コラム

鼠径ヘルニアに関するブログ記事一覧

2026.06.03

鼠径ヘルニアは、足の付け根付近の弱くなった部分から、腸などの内臓の一部が皮膚の下に出てくる病気です。自然に改善することはなく、時間の経過とともにふくらみが大きくなったり、違和感や痛みが強くなったりする場合があります。そのため、足の付け根の膨らみや違和感に気づいた段階で、早めに医療機関へ相談することが大切です。

淀川区周辺にお住まいの方で、鼠径ヘルニアに対応した医療機関が複数あるなかから、西宮敬愛会病院COKU鼠径ヘルニアセンターを選んで来院される方もいらっしゃいます。この記事では、医療機関選びで迷いやすいポイントと選び方のチェックポイントを解説します。あわせて、当院が選ばれる理由や手術の流れ、淀川区からのアクセスについても紹介します。

淀川区在住の方が鼠径ヘルニア手術を受ける際に迷いやすいポイント

淀川区をはじめ、大阪市内には、鼠径ヘルニアの診療に対応している医療機関が複数あります。選択肢が多いことは安心材料のひとつですが、その一方で「どの医療機関を選べばよいのか」「自宅から近い病院でよいのか」「専門性を重視したほうがよいのか」と迷われる方も少なくありません。ここでは、淀川区在住の方が鼠径ヘルニア手術を検討する際に迷いやすいポイントを整理します。

医療機関が多く選びきれない

淀川区および大阪市内には総合病院や専門クリニック、一般外科など、多くの医療機関があります。選択肢が多い分、「どこを選べばよいのか」「何を基準に比較すればよいのか」がわかりにくくなることもあります。特に鼠径ヘルニアの手術では、医療機関によって日帰り手術への対応、入院設備の有無、術式の種類、麻酔管理、術後フォローの体制などに違いがあります。そのため、自宅からの距離や通いやすさだけで判断するのではなく、手術前後の流れやサポート体制まで確認しておく必要があり、選びきれないという方がいます。

総合病院と専門クリニックで迷う

鼠径ヘルニアの手術は、さまざまな医療機関でおこなわれています。総合病院では、外科や消化器外科が鼠径ヘルニアの診療を担当することが一般的です。複数の診療科と連携しやすい特徴があります。一方で、施設によっては悪性腫瘍などの手術を優先していることもあり、鼠径ヘルニアの手術までに待機期間が生じる場合もあります。

専門クリニックでは、日帰り手術を中心におこなっている施設もあり、受診から手術までの流れがわかりやすい点が特徴です。ただし、入院設備の有無や、術後に体調不良があった場合の対応体制は施設によって異なります。

医療機関を選ぶ際は、鼠径ヘルニア手術の専門性や実績のほか、日帰り手術に対応しているか、必要に応じて入院できるか、術後の相談体制が整っているかを確認しておくと安心です。

通いやすさと専門性のどちらを優先するか

鼠径ヘルニアの手術を検討する際、自宅からの通いやすさを重視するか、医療機関の専門性を重視するかで迷う方もいらっしゃいます。例えば、初診や検査、手術前の説明、術後の診察などで何度か通院が必要になる場合、自宅や職場から無理なく通えることを重視する方がいます。一方、多少距離があっても、専門性や術後の安心感を重視して医療機関を選ばれる方もいます。

医療機関を選ぶ際は、通いやすさと専門性のどちらか一方だけで判断するのではなく、ご自身の年齢、体調、生活環境、手術後のサポート体制などをふまえて、総合的に検討することが望ましいでしょう。

 淀川区在住の方が鼠径ヘルニア治療の医療機関を選ぶ際のチェックポイント

鼠径ヘルニアの治療では、症状や身体の状態に合わせて、適切な医療機関を選ぶことが大切です。淀川区在住の方が、鼠径ヘルニア(脱腸)の治療を受ける際、どのような病院を選んだらよいか、ポイントをご紹介します。

日帰り手術・入院手術への対応

鼠径ヘルニア手術には、日帰り手術と入院手術の選択肢があります。近年では、腹腔鏡手術など身体への負担に配慮した方法が広がり、患者さまの状態によっては日帰り手術が選択されることもあります。

日帰り手術の場合、手術後は院内で一定時間安静に過ごし、歩行や痛みの程度、体調に問題がないことを確認したうえで帰宅します。一方、入院手術では、手術後に病院で経過を見ながら回復を待つことができます。手術後の体調変化が心配な方や、ご高齢の方、持病がある方などは、入院をして回復を待つほうが安心につながる場合もあります。

医療機関を選ぶ際は、日帰り・入院のそれぞれの対応状況について事前に確認しておくとよいでしょう。

手術実績・症例数の確認

医療機関を選ぶ際には、ホームページなどで公開されている手術件数や診療実績も、参考情報のひとつになります。鼠径ヘルニアの手術にどの程度対応しているかを比較することで、鼠径ヘルニアの手術への対応状況や診療体制の違いが見えやすくなります。

専門性の高い診療体制かどうか

鼠径ヘルニアは、同じ病名であっても、ヘルニアの大きさや位置、左右どちらにあるか、過去の手術歴、年齢や持病などによって、適した治療方法が異なります。そのため、医療機関を選ぶ際は、鼠径ヘルニアの診療にどのような体制で対応しているかを確認しておくことが重要です。例えば、腹腔鏡手術や鼠径部切開法など複数の術式に対応しているか、患者の状態に合わせて術式を検討しているかなど、専門性の高い診療体制については、確認しておきたいポイントです。

通院のしやすさとスケジュール

鼠径ヘルニアの治療では、初診、検査、手術前の説明、手術当日、術後の診察など、複数回の通院が必要になる場合があります。そのため、医療機関を選ぶ際は、自宅や職場から無理なく通えるか、通院にかかる時間や交通手段も確認しておくとよいでしょう。特に日帰り手術の場合は、麻酔の影響により自分で車を運転して帰ることはできないため、帰宅方法についても事前に確認しておくと安心です。通院のしやすさだけでなく、治療全体のスケジュールが自分の生活に合っているかを考えることが、無理のない医療機関選びにつながります。

淀川区在住の方に西宮敬愛会病院COKUが選ばれる理由

西宮敬愛会病院COKU鼠径ヘルニアセンターは、鼠径ヘルニア手術を検討する際の選択肢のひとつです。ここでは、当院が淀川区在住の方に選ばれる理由についてご紹介します。

大阪市内から来院される患者さまの割合と傾向

大阪市内からは、全体の4〜5%ほどの患者さまが来院されています。大阪市内にも鼠径ヘルニアに対応している医療機関は数多くありますが、治療方法や入院体制、術後の過ごし方などを比較しながら、兵庫県内まで範囲を広げて医療機関を探される方もいます。

実際に大阪市内から来院される方の中には、「日帰り手術には少し不安がある」「術後は病院で様子を見てから帰りたい」といった理由で、入院に対応している医療機関を希望されるケースがあります。

また、大阪市内には多くの病院やクリニックがあるからこそ、「入院はできるけれど短期間で退院できる」「基本は日帰りを希望しているものの、術後の状態によってはそのまま入院に切り替えられる」といった柔軟な対応や安心感を重視して、当院を選ばれる方もいます。

一方で、総合病院では入院期間が長くなる場合もあるため、必要に応じて短期入院を選択できる点を踏まえて、当院を選ばれるケースもあります。

紹介状なしで受診ができる

当院では紹介状をお持ちでない方でも、受診していただくことができます。紹介状がない場合でも、余分な費用負担なく受診・手術が可能ですので、安心してご相談ください。専門的な診断や検査、セカンドオピニオンにも対応しております。

日帰り・短期入院による負担の少ない治療

西宮敬愛会病院COKU鼠径ヘルニアセンターでは、鼠径ヘルニア手術について、日帰り手術と短期入院のどちらにも対応しています。日帰り手術の場合は、入院せずにその日のうちにご自宅へ戻れるため、普段の生活環境の中で回復を目指せます。仕事や家庭への影響をできるだけ抑えたい方にとって、選びやすい方法です。短期入院では、術後の状態を病院で確認しながら過ごせるため、手術後の体調に不安がある方や、帰宅後の生活が心配な方には安心感があります。

当院では、腹腔鏡手術などの低侵襲外科治療を採用しています。お腹に開ける傷口をできるだけ小さくすることで術後の痛みや身体への負担を抑えられるため、日帰り手術後も無理なく自宅で回復しやすく、短期入院でも身体への負担を軽減した状態で退院を迎えられます。

専門的な知識と経験を持つ医師の在籍

西宮敬愛会病院COKU鼠径ヘルニアセンターでは、鼠径ヘルニア手術に関する専門的な知識と経験を持つ外科医が連携し、患者さまの状態に合わせた治療方針を検討しています。鼠径ヘルニア手術に携わる外科医3名は、いずれも日本内視鏡外科学会の「内視鏡技術認定医」を取得しています。

鼠径ヘルニアは、ヘルニアの大きさや種類、過去の手術歴、全身状態などによって、適した術式が異なります。そのため当院では、医師の経験に基づいて術式を検討し、安全性に配慮した手術体制のもとで治療をおこなっています。

鼠径ヘルニアの受診の目安

鼠径ヘルニアの初期症状としては、太ももの付け根あたりにふくらみが現れることがあります

初期のうちは痛みがほとんどないことも多く、手で押したり仰向けになったりすると引っ込む特徴があります。しかし、鼠径ヘルニアは自然に治る病気ではなく、根本的な治療には手術が必要です。症状が軽いうちに受診することで、身体への負担を抑えた治療を検討しやすくなります。そのため、ふくらみや違和感に気づいた段階で、早めに医療機関へ相談することが大切です。

西宮敬愛会病院COKUで鼠径ヘルニアの手術を受けるまでの流れ

西宮敬愛会病院COKU鼠径ヘルニアセンターでは、初診から手術までをスムーズに進められるよう体制を整えています。ここでは、受診から手術、術後までの流れについてご説明します。


  1. 1.初診

問診票をもとに医師が症状についてお話しを伺います。鼠径ヘルニアでは、立った状態と横になった状態で患部を確認し、診察・触診をおこないます。女性の患者さまを診察する際には、必ず女性スタッフが立ち会います。

  • 2.手術の説明・手術日決定

診察後、手術内容について医師が説明します。患者さまご本人に同意いただいたうえで同意書を作成し、手術日を決定します。

  • 3.検査

術前検査として、血液検査、心電図検査、呼吸機能検査、超音波検査をおこないます。可能な限り、初診時に検査まで完了できるよう調整しています。CT検査は同日に実施する場合もありますが、造影検査が必要な場合や時間帯によっては、別日におこなうことがあります。

  • 4.手術前の説明

スタッフより手術当日までの過ごし方や当日の流れ、術後の注意点について、冊子を用いてご説明します。術前検査で問題がなければ、手術当日にご来院いただきます。持病がある方や追加の確認が必要な方は、再度外来で検査結果をご説明し、必要に応じて麻酔科医の診察や、かかりつけ医への確認をおこないます。なお、喫煙されている方には、手術前2週間の禁煙をお願いしています。

  • 5.手術日前日

手術前日は、通常どおり入浴していただけます。お食事は、前日の24時以降は控えていただきます。水分摂取は、原則として手術の2時間前まで可能です。ただし、手術開始時間や患者さまの状態によって異なる場合があるため、詳しい時間は事前に個別にご案内します。

  • 6.手術日当日

受付を済ませた後、手術着にお着替えいただきます。その後、スタッフが体調や必要事項を確認し、手術室へご案内します。手術室では、看護師が患者さまのお名前などを確認したうえで全身麻酔をおこない、手術を開始します。鼠径ヘルニアの手術にかかる時間は、平均で約1時間です。

  • 7.手術後

手術後は、手術室で麻酔から覚めたことを確認したうえで、医師付き添いのもとリカバリー室へ移動します。リカバリー室では、モニターを装着してしばらく安静に過ごしていただきます。状態が落ち着き、離床の基準を満たした後は、リクライニングチェアに移ってお休みいただきます。術後約2時間の間に、体調に合わせて水分摂取や軽い食事、歩行、排尿などをおこなっていただきます。短期入院の患者さまも、術後約2時間はリカバリー室で経過を確認し、その後、病棟へ移動します。

淀川区から西宮敬愛会病院COKUへのアクセス

西宮敬愛会病院COKU鼠径ヘルニアセンターには大阪市淀川区にお住まいの方も受診されています。ここでは、淀川区から電車と車を利用しての当院へのアクセス方法をご紹介します。


  • 電車でのアクセス

≪最寄り駅≫

当院の最寄り駅は、西宮北口駅(阪急神戸線)です。西宮ガーデンズへ向かう東改札口を出て徒歩6~7分で到着します。途中の道は西宮ガーデンズの回廊で、多くが屋根のある道になっています。

≪最寄り駅までのアクセス≫

新大阪駅から

新大阪駅からJR京都線で大阪方面行きに乗車し、「大阪駅」で下車します。大阪駅から徒歩で阪急「大阪梅田駅」へ移動し、阪急神戸線の神戸三宮方面行きに乗り換えます。「西宮北口駅」で下車します。新大阪駅から西宮北口駅までの所要時間は、乗り換え時間を含めて約30~35分が目安です。

十三駅から

十三駅から阪急神戸線の神戸三宮方面行きに乗車し、「西宮北口駅」まで乗り換えなしでアクセスできます。十三駅から西宮北口駅までの所要時間は、約10〜15分が目安です。

  • 車でのアクセス

淀川区中心部から、淀川通りを西(塚本・姫島方面)へ向かって直進し、そのまま道なりに国道2号沿いに進んで、西宮市方面へ向かいます。西宮市内に入ったら、西宮北口・高松町方面へ進みます。西宮ガーデンズ南西角の高松町南交差点を南へ進むと、左手に西宮敬愛会病院COKUがあります。所要時間は約35〜45分前後が目安です。※当院をご利用の方は、無料で駐車場をお使いいただけます。

淀川区在住の患者さまからよくある質問

当院の鼠径ヘルニア手術に関して、大阪市淀川区の患者さまからよく寄せられる質問をご紹介いたします。


  • Q.予約なしでも受診できますか?

診察時間内であれば、予約なしで直接ご来院いただいた場合も診察に対応しています。ただし、予約状況によってはお待ちいただくことがあります。できるだけスムーズに受診していただくためにも、事前にWEBまたはお電話でご予約いただくことをおすすめします。かかりつけの先生からのご紹介で受診される場合も、WEBやお電話でご予約いただけます。

  • Q.手術当日に車の運転はできますか?

手術当日は、麻酔などの影響が残る可能性があるため、患者さまご本人の運転でお帰りいただくことはできません。ご帰宅の際は、公共交通機関をご利用いただくか、ご家族や付き添いの方の運転でお帰りください。なお、入院された方は、翌日の退院時にはご自身で運転してお帰りいただけます。

  • Q.術後の通院はどの程度必要ですか?

術後の通院回数やフォロー内容の目安について説明し、通院負担のイメージを持てるように術後は、1週間を目安にご来院いただき、傷の状態や体調の変化を確認します。術後2〜3ヵ月頃に再度経過を確認し、以降については患者さまの状態に応じて、通院やお電話での経過観察をご相談しております。通院回数は、術後1〜2週間で1回、2〜3ヵ月頃に1回、その後は状態に応じてご相談いただく流れが基本的な目安です。遠方から来院される方もいらっしゃるため、通院のご負担にも配慮しながら、経過確認の方法や受診回数をご案内しておりますので、ご安心ください。

医療機関に迷ったら一度ご相談ください

鼠径ヘルニアは、初期の段階では痛みが少なく、横になると膨らみが引っ込むこともあります。そのため、「しばらく様子を見ても大丈夫」と考えてしまう方も少なくありません。しかし、鼠径ヘルニアは自然に改善する病気ではなく、時間の経過とともに膨らみが大きくなったり、違和感や痛みが強くなったりする場合があります。まれに、腸などが戻らなくなる嵌頓(かんとん)を起こし、緊急対応が必要になることもあります。

西宮敬愛会病院COKU鼠径ヘルニアセンターでは、患者さまの症状、ヘルニアの状態、年齢や持病などをふまえ、腹腔鏡手術や鼠径部切開法などから適した治療方法を検討しています。日帰り手術と短期入院のどちらにも対応しているため、術後の体調や帰宅への不安がある方も相談しやすい体制を整えています。

淀川区からは、電車やお車で来院しやすい立地にありますので、鼠径ヘルニアの治療のための医療機関に迷ったら、当院に一度ご相談ください。

2026.06.01

鼠径ヘルニアは自然に治る病気ではなく、根本的な治療には手術が必要です。放置すると膨らみが大きくなったり、痛みや違和感が強くなったりすることがあります。また、膨らみが戻らなくなる「嵌頓(かんとん)」を起こすと、緊急手術が必要になることもあるため、気になる症状がある方は早めに医療機関へ相談することが大切です。

三田市周辺では鼠径ヘルニアに対応できる医療機関の数が限られているため、専門性や治療体制を重視して西宮敬愛会病院COKU鼠径ヘルニアセンターを選んで来院される方もいらっしゃいます。この記事では、医療機関選びのポイントや当院が遠方からでも選ばれる理由、三田市からのアクセスについて解説します。

三田市在住の方が鼠径ヘルニア(脱腸)手術を検討する際のポイント

三田市在住の方が鼠径ヘルニアの手術を検討する際、通院距離や医療機関の選択肢が少ないことに悩まれることがあります。そのような場合は、近隣エリアまでを含めて検討することも一つの方法です。ここでは、鼠径ヘルニア(脱腸)手術を受ける医療機関を選ぶ際に、確認しておきたいポイントをご紹介します。

通院距離と医療機関選びの考え方

鼠径ヘルニアの手術を検討する際、通院しやすい医療機関を選ぶことは大切です。ただし、通院距離だけで判断するのではなく、鼠径ヘルニア手術に関する専門性や治療内容とのバランスも重要です。鼠径ヘルニアは、ヘルニアの大きさや種類、過去の手術歴、全身状態などによって適した術式が異なります。術式によっては、専門的な知識や高度な技術が求められる場合もあるため、診断から治療まで専門的な視点で相談できる体制が整っているかどうかも確認しておくと安心です。

近隣エリアまで視野を広げる重要性

鼠径ヘルニアの手術では、日帰り手術に対応しているか、入院も選べるか、腹腔鏡手術や鼠径部切開法など複数の術式に対応しているかなど、医療機関によって体制が異なります。三田市内で医療機関を探すことも一つの方法ですが、神戸市や西宮市など近隣エリアまで視野を広げることで、よりご自身の症状や希望に合った医療機関を見つけやすくなる可能性があります。

距離があっても専門医療機関が選ばれる理由

鼠径ヘルニアの手術では、通院のしやすさだけでなく、専門性の高さや治療実績、術式の選択肢を重視し、多少距離があっても専門の医療機関を選ばれる患者さまもいらっしゃいます。鼠径ヘルニアは、症状やヘルニアの状態によって適した治療方法が異なります。そのため、複数の術式に対応できるか、手術経験のある医師が在籍しているか、術前検査から術後フォローまで一貫して相談できる体制があるかも、医療機関選びの判断材料として重要です。

三田市周辺で鼠径ヘルニア手術に対応している医療機関の傾向

三田市周辺での鼠径ヘルニア手術は、主に総合病院の外科でおこなわれています。医療機関によって通院回数や手術日程の決め方には違いがあり、場合によっては、手術までの待機期間が長くなったり、通院回数が多くなったりするケースもあります。当院では通院回数が少なく、手術日程については患者さまの症状や検査結果、ご都合を踏まえて個別にご相談いただけます。手術は原則ほぼ毎日実施しており、柔軟に手術日を調整できる体制を整えています。

三田市からでも西宮敬愛会病院COKUが選ばれる理由

西宮敬愛会病院COKU鼠径ヘルニアセンターには、三田市からも患者さまにご来院いただいています。ここでは、三田市から距離があっても当院を選んでいただける理由について、専門性や治療体制、通院負担への配慮などの観点からご紹介します。

三田市から来院される患者さまの傾向

現時点では、三田市から来院される患者さまの割合は多くありませんが、兵庫県北部エリア(丹波篠山市・丹波市・三田市)からは5%ほどの患者さまが来院されています。西宮敬愛会病院COKU鼠径ヘルニアセンターは、三田市からも電車・車のどちらでも来院しやすい立地です。そのため、三田市など、遠方にお住まいの方でも、通院の負担を抑えながら受診をご検討いただいています。

専門性を重視して遠方から来院されるケース

西宮敬愛会病院COKU鼠径ヘルニアセンターでは、鼠径ヘルニア手術の経験を積んだ外科医が連携し、患者さまの状態に合わせた治療方針を検討しています。鼠径ヘルニア手術に携わる外科医3名はいずれも豊富な手術経験があり、日本内視鏡外科学会の「内視鏡技術認定医」を取得しています。ヘルニアは、その大きさや種類、過去の手術歴、全身状態によって適した術式は異なるため、経験に基づいた術式選択と安全性への配慮が求められます。こうした専門性のある手術体制を重視し、三田市など距離のある地域から当院を選ぶ患者さまもいます。

通院負担を抑えられる日帰り・短期入院対応

西宮敬愛会病院COKU鼠径ヘルニアセンターでは、鼠径ヘルニア手術について、日帰り手術と短期入院のどちらにも対応しています。日帰り手術であれば、その日のうちに帰宅できるため、遠方から来院される患者さまも仕事や日常生活への影響を最小限に抑えられます。一方、術後の痛みや体調が気になる方、回復に不安がある方には、遠方までの無理な移動を避けながら体調を整えて帰宅できる短期入院という選択肢もご用意しています。

このように遠方から来院される患者さまにも安心して手術を受けていただけるよう、日帰り手術と短期入院の両方に対応していることが、当院が選ばれる理由のひとつです。

患者さまの状態に応じた術式選択の柔軟性

鼠径ヘルニアの手術方法は、ヘルニアの大きさや種類、過去の手術歴、全身状態などによって適した方法が異なります。そのため、遠方から医療機関を選ぶ際には、複数の術式に対応しているかどうかも大切な判断材料になります。

西宮敬愛会病院COKU鼠径ヘルニアセンターでは、腹腔鏡手術であるTEP法・TAPP法のほか、鼠径部切開法などをおこなっています。また、TEP法については、一つの傷でおこなう単孔式TEP法(SILS-TEP)にも対応しています。患者さまの症状や身体の状態に応じて、複数の術式の中から患者さま一人ひとりに適した方法をご提案しているのが特徴です。

  • 遠方からでも安心できる安全性への配慮

西宮敬愛会病院COKU鼠径ヘルニアセンターでは、術前の診察・検査を通じて患者さまの全身状態やヘルニアの状態を確認したうえで、麻酔科医と外科医が連携しながら、安全性に配慮した手術をおこなっています。

ヘルニアの大きさや種類、発生部位などをふまえて、使用するメッシュや固定方法、術式を検討しており、これにより再発リスクの軽減が期待できます。また、合併症のリスクにも配慮し、手術後も傷の状態や体調の変化に注意しながら経過を見ていくなど、遠方から受診される方にも安心して手術を検討していただける体制を整えています。

三田市から西宮敬愛会病院COKUへのアクセス

西宮敬愛会病院COKU鼠径ヘルニアセンターには三田市にお住まいの方も受診されています。ここでは、三田市から電車と車を利用しての当院へのアクセス方法をご紹介します。

  • 電車でのアクセス

≪最寄り駅≫

当院の最寄り駅は、西宮北口駅(阪急神戸線)です。西宮ガーデンズへ向かう東改札口を出て徒歩6~7分で到着します。途中の道は西宮ガーデンズの回廊で、多くが屋根のある道になっています。

≪最寄り駅までのアクセス≫

JR宝塚線・福知山線で「三田駅」から大阪方面行きに乗車し、「宝塚駅」で下車します。「宝塚駅」で阪急今津線に乗り換え、「西宮北口駅」で下車します。所要時間は約40~50分です。

  • 車でのアクセス

≪一般道路を利用する場合≫

三田駅周辺から国道176号や県道などを経由し、西宮市内を目指します。西宮市内に入ったら、西宮北口・高松町方面へ進みます。西宮ガーデンズ南西角の高松町南交差点を南へ進むと、左手に西宮敬愛会病院COKUがあります。所要時間は約60分です。

≪高速道路を利用する場合≫

三田駅周辺から国道176号や県道などを経由し「西宮北IC」に乗り、中国自動車道を利用して「宝塚IC」で降ります。その後は、一般道で西宮北口・高松町方面へ進みます。西宮ガーデンズ南西角の高松町南交差点を南へ進むと、左手に西宮敬愛会病院COKUがあります。所要時間は約60分です。

※当院をご利用の方は、無料で駐車場をお使いいただけます。

 三田市の患者さまからよくある質問

当院の鼠径ヘルニア手術に関して、三田市在住の患者さまからよく寄せられる質問をご紹介いたします。

  • Q.通院回数が多くならないか心配です

当院では、初診時に診察から手術の説明や同意書の作成、手術日の決定、術前検査までを、できる限り同日に進められるように調整しています。合併症や検査結果に大きな問題がない方は、次は手術当日にご来院いただきます。通院回数は基本的には「初診・術前検査」と「手術当日」の2回です。

  • Q.遠方でも日帰り手術は可能ですか?

当院では、遠方からの受診であっても、術前検査などで問題がない方は、日帰り手術での対応が可能な場合があります。ただし、手術当日はお車の運転ができませんので、遠方から車でお越しになる方には入院をおすすめしております。また、日帰り手術をご希望の場合でも、大きなご病気がある方や、術前検査の結果によっては、入院での手術をご提案することがあります。あらかじめご了承ください。

  • Q.術後の通院はどの程度必要ですか? 

術後は、まず1週間後を目安にご来院いただき、傷の状態や痛みの程度などを医師が診察します。その後は、術後2~3か月目を目安に来院いただいており、それ以降の通院に関しては患者様の状態に応じて相談しております。また、退院時には緊急時の連絡先をお渡ししています。術後に不安なことがあれば、予定された診察日を待たずにご相談いただけます。

遠方からの受診についてもお気軽にご相談ください

遠方から鼠径ヘルニアの手術を受ける場合、術後の体調変化や合併症、再発への不安を感じる方は少なくありません。そのため、鼠径ヘルニアの手術を検討する際は、通院距離だけで判断するのではなく、手術の専門性や治療実績、術後フォローの体制なども含めて医療機関を選ぶことが大切です。

西宮敬愛会病院COKU鼠径ヘルニアセンターでは、患者さまの症状や全身状態、ライフスタイルに応じて、日帰り手術・短期入院のどちらにも対応しています。日帰り手術は入院不要で移動負担を抑えられるため、遠方からお越しの方でも仕事や日常生活へスムーズに戻っていただけます。術後の回復に不安がある方には、医療スタッフのもとで体調を確認してから帰宅できる短期入院もご用意しています。

足の付け根の膨らみや違和感が気になる方、遠方からの鼠径ヘルニア手術に不安がある方、日帰り手術が可能か知りたい方は、まずはお気軽にご相談ください。

2026.05.25

鼠径ヘルニアは、足の付け根付近の筋膜や筋肉のすき間から、腸などの内臓の一部が皮膚の下へ飛び出してしまう病気です。初期には痛みが少なく、横になると膨らみが目立たなくなることもありますが、鼠径ヘルニアは自然に治る病気ではありません。放置すると膨らみが大きくなったり、痛みや違和感が強くなったりすることがあるため、早めに医療機関へ相談することが重要です。

豊中市周辺では鼠径ヘルニアを専門的に扱うクリニックは限られているため、受診する範囲を広げた結果、西宮敬愛会病院COKU鼠径ヘルニアセンターを選ぶ方もいます。この記事では、手術方法の違いや日帰り・入院手術の選び方など、後悔しない病院選びのポイントを解説します。あわせて、当院の治療体制や手術の流れ、豊中市からのアクセスについても紹介します。

豊中市で鼠径ヘルニア(脱腸)手術を受ける際の病院選びのポイント

鼠径ヘルニアの治療では、症状や身体の状態に合わせて、適切な手術方法や通院計画を選ぶことが大切です。鼠径ヘルニア(脱腸)手術を受ける際、どのような病院を選んだらよいか、ポイントをご紹介します。

手術方法の違い

鼠径ヘルニアの主な手術方法には、腹腔鏡を用いる方法と鼠径部を直接切開しておこなう方法があります。どの術式が適しているかは、ヘルニアの大きさや部位、過去の手術歴、持病、全身の状態などを確認したうえで判断されます。

≪腹腔鏡手術≫

腹腔鏡手術は、お腹に小さな穴を開け、手術用の内視鏡を用いて腹腔内で手術する方法です。傷が小さく、術後の回復が早い傾向があるため、日常生活や仕事への復帰を考える方にとって選択肢のひとつとなります。腹腔鏡手術には、大きく分けてTEP法とTAPP法があります。

  • TEP法

 TEP法は、腹腔内には入らず、腹壁と腹膜の間のスペースを使ってヘルニアを修復する方法です。腸などがある腹腔内に直接入らないため、腹腔内の癒着や腸への影響を抑えやすい方法とされています。当院では1か所の傷から手術を行う、単孔式TEP法を行っております。ただし、限られたスペースで操作をおこなうため、医師には専門的な技術と経験が求められます。内鼠径ヘルニアの方や腹腔内への影響をできるだけ避けたい場合などに検討されることがあります。


  • ・TAPP法

TAPP法は、腹腔内からヘルニアの状態を確認し、腹膜を切開してメッシュで補強する方法です。お腹の中から広い視野で確認できるため、ヘルニアの状態を把握しながら修復しやすい利点があります。一方で、腹腔内に入る方法のため、過去に腹部手術を受けたことがある方などは、癒着などの影響により適応が限られる場合があります。大きめの外鼠径ヘルニアや左右両側のヘルニア、再発した方などは、状態に応じてTAPP法が検討されます。

≪鼠径部切開法≫

鼠径部切開法は、鼠径部の膨らみのある部分を切開して、飛び出した組織を押し戻し、ヘルニアの原因となっているすき間をメッシュで補強する手術方法です。局所麻酔や腰椎麻酔でおこなうことができ、手術時間が短めという利点があります。一方で、腹腔鏡手術に比べると傷が大きくなり、術後の痛みや違和感が出やすいデメリットがあります。鼠径部切開法は、全身麻酔が難しい方や、前立腺手術などの過去の手術歴により腹腔鏡手術が適さないケースで検討されます。

日帰り手術と入院手術の選び方

鼠径ヘルニア手術には、日帰り手術と入院手術の選択肢があります。近年では、腹腔鏡手術など身体への負担に配慮した方法が広がり、患者さまの状態によっては日帰り手術が選択されることもあります。

日帰り手術の場合は、手術後に院内でしばらく安静にして、歩行や痛みの状態などに問題がないことを確認したうえで、その日のうちに帰宅できます。自宅で落ち着いて過ごせるため、仕事や家庭への影響をできるだけ抑えたい方、介護や育児などで長期間家を空けにくい方にとって、検討しやすい選択肢です。

一方、入院手術では、手術後に病院で経過をじっくり見ながら回復を待つことができます。術後の痛みや体調に不安がある方、ご高齢の方、遠方から来院される方、持病がある方などでは、入院が適している場合もあります。

日帰りと入院のどちらがよいかは、手術方法だけでなく、ライフスタイルによって異なります。無理のない治療計画を立てるためにも、診察時に希望や不安を医師へ相談しておくことが大切です。

専門クリニックと総合病院の違い

鼠径ヘルニアの手術は総合病院や専門クリニックなど、さまざまな医療機関でおこなわれていますが、施設によって診療体制や手術方法、専門性などに違いがあります。

総合病院では、外科や消化器外科が鼠径ヘルニアの診療を担当することが一般的です。複数の診療科と連携しやすい一方で、施設によっては悪性腫瘍など他の手術を優先的におこなっている場合もあり、鼠径ヘルニア手術の待機期間が長くなることがあります。

一方、専門クリニックでは、日帰り手術を中心におこなっている施設もあり、受診から手術までの流れがわかりやすい点が特徴です。ただし、入院設備の有無や、術後に体調不良があった場合の対応体制は施設によって異なります。

手術実績・症例数の確認

医療機関を選ぶ際には、ホームページなどで公開されている手術実績や症例数も、参考情報のひとつになります。手術実績を確認する際は、鼠径ヘルニア手術に特化した件数かどうかも意識しておくとよいでしょう。外科全体の手術件数に鼠径ヘルニアが含まれている場合もあるため、可能であれば鼠径ヘルニア単独の実績を確認することをおすすめします。

 豊中市周辺で鼠径ヘルニア手術に対応している医療機関の傾向

豊中市周辺では、鼠径ヘルニアの治療は主に総合病院の外科でおこなわれることが一般的です。また、鼠径ヘルニアに専門的に対応するクリニックや医療機関もみられますが、その数は限られています。

医療機関ごとに、診察から手術までの流れや通院回数、手術日程の決め方には違いがあります。外来受診や検査の回数、手術までの期間は、各施設の診療体制や予約状況によって異なり、場合によっては手術日程の調整や複数回の通院が必要になることもあります。

当院では、診察から手術までの流れをできるだけスムーズにできるよう体制を整えています。通院回数や手術日程についても、患者さまの症状や検査結果、ご都合を踏まえながら個別にご相談いただけます。また、手術は原則、ほぼ毎日実施しており、日程についても柔軟に調整できる体制を整えています。

豊中市から西宮敬愛会病院COKUに来る患者さまの割合

現時点では、豊中市内から来院される患者さまの割合は多くありませんが、大阪府内全体では10%ほどの患者さまが来院されています。

当院は、阪急宝塚線やお車でのアクセスが良好な立地にあり、大阪府北部エリアからも通院しやすい環境です。豊中市にお住まいの方にとっても、選択肢の一つとしてご検討いただけます。

豊中市の方が西宮敬愛会病院COKUを受診しやすい理由

豊中市にお住まいの方にとって、西宮敬愛会病院COKU鼠径ヘルニアセンターは、鼠径ヘルニア手術を検討する際の候補となる医療機関です。ここでは、当院の治療体制や受診しやすいポイントをご紹介します。


専門性に特化した治療体制

西宮敬愛会病院COKU鼠径ヘルニアセンターでは、鼠径ヘルニア治療において、専門性の高いチーム医療体制を整えています。手術は、術者と助手の外科医2名体制でおこない、麻酔科専門医1名、手術室看護師2〜3名が加わります。複数の医療スタッフが連携することで、術中の変化や想定外の事態にも対応しやすい環境づくりを重視しています。また、鼠径ヘルニア手術に携わる外科医3名は、いずれも鼠径ヘルニア手術の豊富な経験があり、在籍する外科医全員が日本内視鏡外科学会の「内視鏡技術認定医」を取得しています。

日帰り・短期入院への対応

当院では、患者さまの身体的・時間的負担に配慮し、日帰り手術と短期入院のどちらにも対応しています。術前検査で大きな問題がなく、医師が日帰り可能と判断した場合は、手術当日にご自宅へ帰ることができます。
一方で、「初めての手術で不安がある」「術後は病院で様子を見ながら過ごしたい」という方には、短期入院での対応もご相談いただけます。また、手術後の状態によっては、当初日帰りを予定していた方が入院に切り替える場合や、入院予定だった方が日帰りに変更できる場合もあります。患者さまの症状、全身状態や検査結果、術後の経過を踏まえながら、忙しい方でも治療を受けやすい治療計画をご提案しています。

複数の術式に対応できる柔軟性

西宮敬愛会病院COKU鼠径ヘルニアセンターでは、患者さまの症状や身体の状態に応じて、複数の術式の中から適した方法を検討できる体制を整えています。腹腔鏡手術(TEP法・TAPP法)を中心に、患者さまの状態に応じて鼠径部切開法も選択可能です。いずれの術式についても、適応については当院の基準をもとに総合的に判断しています。また、TEP法については、一つの傷でおこなう単孔式TEP法(SILS-TEP)にも対応しています。診察や検査結果をもとに、患者さま一人ひとりに合わせた治療方針をご提案しています。

合併症や再発リスクへの配慮

西宮敬愛会病院COKU鼠径ヘルニアセンターでは、鼠径ヘルニア手術において、合併症や再発リスクに配慮した治療をおこなっています。鼠径ヘルニア手術では現在、弱くなった部分をメッシュで補強する方法が広くおこなわれています。組織を無理に縫い寄せるのではなく、メッシュで支えることで、術後の痛みや再発リスクの軽減が期待されています。当院では、ヘルニアの大きさや種類、発生部位に応じて、使用するメッシュや固定方法を検討しています。

術後合併症はとても少ないですが、再発や疼痛の経過は外来で慎重に診ていきます。また、メッシュの固定方法についても、再発リスクだけでなく術後の痛みや違和感にも配慮し、患者さまの状態に合わせて選択しています。

手術後は、傷の状態や体調の変化を確認しながら、再発や慢性的な痛みなどにも注意して経過を見ていくなど、安心して手術を受けていただけるように努めています。

鼠径ヘルニアの症状と受診の目安

鼠径ヘルニアの初期症状では痛みを感じないこともあり、自分では気づきにくい場合があります。ここでは、鼠径ヘルニアの主な症状や受診の目安について説明します。

鼠径ヘルニアの主な症状

鼠径ヘルニアの初期症状としてよく見られるのは、足の付け根に生じるやわらかい膨らみです。立っているときやお腹に力を入れたときに目立ちやすく、手で押すと引っ込んだり、横になると消えたりするのが特徴です。このほか、軽い痛みや違和感、引っ張られるような感覚が出ることもあります。男性の場合は、陰嚢(いんのう)が片側だけ腫れてくるケースもあります。初期にははっきりとした痛みが出ないことも多く、入浴中に鼠径部の膨らみに触れた、重いものを持ったときに違和感が出る、咳やくしゃみ、排便時に膨らみが目立つといったことが気づくヒントになります。

放置した場合のリスク

鼠径ヘルニアは、自然に治ることはなく、時間の経過とともに症状が進むことがあります。初めは小さな膨らみでも、徐々に大きくなり、違和感や痛みが強くなることがあります。

また、膨らみが大きくなるほど出血が多く、手術時間も長くなります。特に注意が必要なのが、飛び出した腸などが元に戻らなくなり、ヘルニア門に挟まって締め付けられる「嵌頓(かんとん)」です。嵌頓になると、強い痛みや嘔吐などの症状が現れ、腸への血流が悪くなると、壊死に至るおそれがあります。

そのようなリスクを防ぐためにも、鼠径部の膨らみや違和感に気づいた段階で、早めに医療機関へ相談することが大切です。

手術が必要となるケース

鼠径ヘルニアの手術のタイミングは、症状の進行度や日常生活への影響を踏まえて検討されます。膨らみが小さく、痛みや不快感がほとんどない場合には、経過を観察することもあります。

ただし、鼠径ヘルニアは自然に治る病気ではなく、時間の経過とともに膨らみが大きくなったり、違和感や痛みが強くなったりすることがあります。そのため、症状の変化がみられたときは、手術を検討する目安となります。また、嵌頓のリスクを踏まえると、症状が進行する前に適切なタイミングで手術を検討することが望ましいといえます。

症状の進み方には個人差があるため、自己判断をせず、早めに医療機関で相談し、手術のタイミングを確認することが大切です。

豊中市から西宮敬愛会病院COKUで手術を受けるまでの流れ

西宮敬愛会病院COKU鼠径ヘルニアセンターでは、初診から手術までをできるだけスムーズに進められるよう体制を整えています。ここでは、受診から手術までの流れや通院回数・スケジュール、術後のフォロー体制についてご説明します。

初診から手術までの流れ

当院での、初診から手術までの流れを、時系列に沿ってご説明します。


1.初診

問診票をもとに医師がお話しを伺います。鼠径ヘルニアでは、立った状態と横になった状態で患部を診察・触診します。女性の患者さまの診察時には、必ず女性スタッフが立ち会います。

2.手術の説明・手術日決定

診察後、手術内容を説明します。ご本人に同意をいただいたうえで同意書を作成し、手術日を決定します。

3.検査

術前検査として、血液検査、心電図検査、呼吸機能検査、超音波検査をおこないます。CT検査は同日に実施する場合もありますが、造影検査が必要な場合や時間帯によっては別日におこなうことがあります。可能な限り、初診時に検査まで完了できるよう調整しています。

4.手術前の説明

検査終了後、スタッフより手術当日までの過ごし方や当日の流れ、術後の注意点について、冊子を用いてご説明します。喫煙されている方には、手術前2週間の禁煙をお願いしています。術前検査で問題がなければ、手術当日にご来院いただきます。持病がある方や追加確認が必要な場合には、再度外来で検査結果をご説明し、必要に応じて麻酔科医の診察や、かかりつけ医への確認をおこないます。

5.手術日前日

手術前日も入浴は可能です。食事は前日24時以降お控えください。飲水は手術2時間前まで可能ですが、手術時間によって異なるため、事前にご案内します。

6.手術日当日

受付後、手術着に着替えていただきます。スタッフが最終確認をおこない、手術室へご案内します。看護師がお名前を確認した後、全身麻酔をおこない、手術を開始します。鼠径ヘルニアの手術は平均約1時間です。

7.手術後

手術後は、手術室で麻酔から覚めたことを確認したうえで、医師付き添いのもとリカバリー室へ移動します。リカバリー室では、モニターを装着してしばらく安静に過ごしていただきます。状態が安定し、離床の基準を満たした後は、リクライニングチェアに移ってお休みいただきます。術後約2時間を目安に、水分摂取や軽い食事、歩行、排尿などをおこなっていただきます。短期入院の患者さまも、術後約2時間はリカバリー室で経過を確認します。状態に問題がなければ、病棟へ移動していただきます。

通院回数とスケジュールの目安

西宮敬愛会病院COKU鼠径ヘルニアセンターでは、手術をご希望される方に対し、初診時に診察・手術説明・同意書の作成・手術日の決定・術前検査までをおこなえるよう調整しています。術前検査で大きな問題がなければ、次回の来院が手術当日となる場合もあり、手術までの通院は1回程度が目安です。

一方で、持病のある方や追加検査が必要な方、CT検査を別日におこなう場合などは、手術前に再度外来を受診していただくことがあり、手術までの通院が2回程度必要になる場合もあります。

お仕事やご家庭のご予定を調整される際は、「初診・術前検査」と「手術当日」の2回を基本に、必要に応じて追加受診がある可能性も見込んでおくと安心です。

術後のフォロー体制

西宮敬愛会病院COKU鼠径ヘルニアセンターでは、手術後も安心して過ごせるよう、術後の経過確認やフォロー体制を整えています。

手術後はリカバリー室でお休みいただき、看護師が状態を確認します。医師が診察をおこない、退院基準を満たしていることを確認したうえで退院となります。退院時には緊急時の連絡先をお渡しし、不安な点がある場合にご相談いただける体制をご案内しています。

術後1週間を目安にご来院いただき、傷の状態や体調の変化を確認します。その後は2~3か月前に確認を行い、その後は患者さんの状態に応じて経過観察をご相談いたします。

豊中市から西宮敬愛会病院COKUへのアクセス

西宮敬愛会病院COKU鼠径ヘルニアセンターには豊中市にお住まいの方も受診されています。ここでは、豊中市から電車と車を利用しての当院へのアクセス方法をご紹介します。

  • ・電車でのアクセス

≪最寄り駅≫

当院の最寄り駅は、西宮北口駅(阪急神戸線)です。西宮ガーデンズへ向かう東改札口を出て徒歩6~7分で到着します。途中の道は西宮ガーデンズの回廊で、多くが屋根のある道になっています。

≪最寄り駅までのアクセス≫

豊中駅から

阪急宝塚線で「豊中駅」から大阪梅田方面行きに乗車し、「十三駅」で阪急神戸線に乗り換えます。「十三駅」から神戸三宮方面行きに乗車し、「西宮北口駅」で下車します。所要時間は約30~35分です。

千里中央駅から

千里中央駅から北大阪急行(御堂筋線と相互直通)に乗車し、「梅田駅」で下車します。徒歩で「大阪梅田駅」へ移動して阪急神戸線に乗り換え、「西宮北口駅」で下車します。所要時間は45分ほどが目安です。

また、千里中央から大阪モノレールで「蛍池駅」へ向かい、阪急宝塚線に乗り換えて「十三駅」経由で「西宮北口駅」へ向かうルートもあります。所要時間は40~50分です。

  • 車でのアクセス

豊中市中心部(市役所周辺)から国道176号方面へ進み、西宮北口・阪急西宮ガーデンズを目指します。目的地周辺では、阪急西宮ガーデンズ南西側の「高松町南交差点」を目印にし、交差点から南へ進むと当院があります。所要時間はおよそ30〜40分です。

少しでも気になることがあれば早めにご相談ください

鼠径ヘルニアは、初期には痛みが少なく、膨らみも横になると目立たなくなることがあります。しかし、自然に治る病気ではなく、放置すると膨らみが大きくなったり、痛みが強くなったりするほか、嵌頓など緊急性の高い状態につながる可能性もあります。

西宮敬愛会病院COKU鼠径ヘルニアセンターでは、患者さまの症状や全身状態に合わせて、腹腔鏡手術や鼠径部切開法など複数の術式から最適な治療方法を検討しています。また、日帰り手術・短期入院のどちらにも対応し、初診から手術、術後フォローまで安心して進められるよう体制を整えています。

豊中市からも電車やお車で通院しやすい立地にありますので、足の付け根の膨らみや違和感など、少しでも気になる症状がある方は、早めにご相談ください。

2025.11.20

「歩くと足の付け根が痛い」「ズキズキして座るのもつらい」そんな鼠径部の痛みや不快感を経験したことはありませんか。これらの症状は、姿勢のくずれなど一時的な原因のこともありますが、なかには関節や内臓などの病気が関係しているケースもあります。

本記事では、鼠径部の痛みの主な原因や考えられる病気について説明します。さらに気になる方に向けて、痛みを和らげる方法や受診の目安、そして検査方法や治療法についても、わかりやすく解説します。

1.鼠径部に痛みが生じる原因

足の付け根にあたる「鼠径部」は、血管・神経・筋肉・腱(けん)・臓器などが交差する部位であり、痛みの原因もさまざまです。激しい運動による炎症や、加齢・筋力低下による病気など、原因は一つではありません。ここでは、鼠径部の痛みが起こる主な原因を紹介します。

1.1 筋肉や靱帯(じんたい)・腱の炎症

鼠径部の痛みで最も多い原因のひとつが、筋肉や靭帯・腱の炎症です。足の付け根は、上半身と下半身をつなぐ重要な部位であり、日常の動作やスポーツによる負荷が集中しやすい場所です。

特にサッカー・陸上・バスケットボールなど、蹴る・ひねる・方向転換する動作を繰り返す競技では、筋肉や腱の付着部に小さな損傷が生じやすく、それが炎症の原因となります。

このような炎症によって起こる痛みや違和感は「グロインペイン症候群」と呼ばれ、股関節や足の付け根、内もも、下腹部など広い範囲に痛みが広がることがあります。

この症状は、動かすと痛みが強くなり、安静時には軽くなるのが特徴です。放置すると炎症が慢性化し、長期間違和感が残ることもあります。

1.2 鼠径ヘルニアなどの病気

鼠径部の痛みは、筋肉や腱の炎症だけでなく、体の構造の変化によって起こる病気が原因となることもあります。その代表例が「鼠径ヘルニア」です。鼠径ヘルニアは、腹部の内臓や脂肪の一部が筋肉のすき間から皮下に押し出され、足の付け根にふくらみや痛みを感じる病気です。特に中高年の男性に多く、加齢や筋力の低下、腹圧の上昇(重い物を持つ・咳をする・便秘で強くいきむなど)が関係しています。

2.鼠径部の痛みを和らげる方法

鼠径部が痛むときには、まず無理をせず安静にすることが大切です。スポーツや立ち仕事などで筋肉や腱に負担がかかり、炎症が起きている場合は、しばらく休むことで自然に回復することもあります。

痛みや熱を感じるときは、冷やして炎症を抑えるようにしましょう。保冷剤や氷嚢(ひょうのう)をタオルで包み、直接肌に触れないように注意しながら冷やします。症状が落ち着いたら、温めて血流を促すことで、回復のサポートにつながります。

また、姿勢や動作に注意することも重要です。長時間同じ姿勢を避け、軽いストレッチなどで股関節まわりをやわらかく保ちましょう。体を動かすときは、無理のない範囲でおこなうように心がけることが大切です。

3.鼠径部に痛みや違和感が生じる病気

鼠径部の痛みは、筋肉や腱の炎症だけでなく、関節や臓器、神経など、体のさまざまな部位に関係して起こることがあります。ここでは、代表的な病気やその特徴について紹介します。

3.1 股関節炎や変形性股関節症

股関節炎は、股関節に過度な負担がかかったり、炎症が起きたりすることで痛みが生じる状態を指します。炎症が長引くと、軟骨がすり減り、関節の構造が変化していくことがあります。

「変形性股関節症」は、こうした炎症や軟骨のすり減りが進行して関節の形が変わる病気です。主な原因として股関節への過度な負担や炎症のほか、臼蓋形成不全(股関節の受け皿が浅い構造異常)などの先天的な構造異常や加齢が挙げられます。

また、股関節の炎症や変形は互いに関連し、鼠径部の痛みの主な原因となります。

3.2 鼠径ヘルニア

鼠径部の痛みやふくらみの原因として代表的な病気のひとつに鼠径ヘルニア(脱腸)があります。お腹の中の腸などの一部が、筋膜のすき間(ヘルニア門)から皮膚の下に押し出されることで起こります。

初期には、立ったときや力を入れたときに足の付け根がふくらむのが特徴で、横になると自然に引っ込むこともあります。この段階では鼠径部に軽い痛みや違和感、引っ張られるような感覚が続くことがあります。しかし進行すると、腸の一部がはまり込んで戻らなくなる「嵌頓(かんとん)」を起こすおそれもあり、この場合は鼠径部から下腹部にかけて激痛が生じ、緊急手術が必要になります。

鼠径ヘルニアは自然に治ることはなく、根本的に治すためには外科的な手術が必要になります。主な原因として、加齢による筋膜の衰えや、慢性的な咳・便秘・重いものを持つ作業などによる腹圧の上昇が挙げられます。

3.3 リンパ節の腫れや炎症

鼠径部には、下半身の皮膚や生殖器、足から流れるリンパ液を集めるリンパ節が多数存在します。このリンパ節が炎症を起こすと、足の付け根にしこりのような腫れや痛みを感じることがあります。原因としては、足や陰部などの小さな傷から細菌が入ることで炎症が広がるケースや、皮膚感染症・性感染症などさまざまです。

炎症が強いと赤みや熱をともない、押すと痛みを感じることもあります。多くの場合は一時的な免疫反応によるもので、炎症が治まれば自然に腫れが引くことがほとんどです。

ただし、腫れや痛みが長く続く場合には、他の病気(腫瘍や全身感染など)が関係していることもあります。

3.4 泌尿器系・婦人科系の病気

内臓の炎症やホルモンの変化が、足の付け根の痛みにつながることもあります。男性では精巣やその周辺の炎症、女性では卵巣や子宮の病気が関係しているケースがあります。

男性では主に、精巣上体炎(副睾丸炎)と精索静脈瘤(せいさくじょうみゃくりゅう)の2つが代表的です。
精巣上体炎は、精巣の後ろにある「精巣上体(副睾丸)」に炎症が起こる病気で、尿道から細菌が感染して発症します。主に精巣や足の付け根が腫れて痛み、発熱や熱感をともなうのが特徴です。一方、精索静脈瘤は精巣につながる静脈がこぶのようにふくらむ病気です。左側に発生しやすく、多くは自覚症状がありませんが、陰囊の痛みや違和感をきっかけに見つかることもあります。また、男性不妊の原因としても多い病気の一つとされています。

女性では、卵巣嚢腫(らんそうのうしゅ)や子宮内膜症(しきゅうないまくしょう)が考えられます。卵巣嚢腫は、卵巣の内部に液体や粘液がたまって袋状にふくらむ病気で、進行すると下腹部や足の付け根に引っ張られるような痛みが出ることがあります。
一方、子宮内膜症は、子宮の内側を覆う膜(子宮内膜)に似た組織が、子宮以外の場所にできてしまう病気です。この組織は月経周期に合わせて増殖・出血・炎症を繰り返すため、月経時に下腹部痛や慢性的な鈍痛を感じるのが特徴です。

3.5 その他の可能性

鼠径部の痛みは、関節や筋肉の炎症だけでなく、神経や血流の異常が関係している場合もあります。代表的なのが坐骨神経痛や、筋肉のこわばりによる血行不良です。

坐骨神経痛は、腰から足にかけて伸びる坐骨神経が圧迫・刺激されることで、痛みやしびれが出る病気です。主な原因には、腰椎椎間板(ようついついかんばん)ヘルニアや加齢にともなう背骨の変形(脊柱管狭窄症など)があり、長時間同じ姿勢をとる人や、デスクワークが多い人に多くみられます。痛みはお尻から太もも、ふくらはぎにかけて広がることが多く、足の付け根(鼠径部)に放散するような痛みやしびれを感じることもあります。

また、運動不足や姿勢のくずれによって筋肉がこわばると、血流が悪くなり、違和感が出やすくなります。特に下半身の冷えや筋力低下がある場合は、鼠径部にも負担がかかりやすく、痛みの引き金となることがあるため注意が必要です。

4.検査を受ける目安

鼠径部の痛みや違和感は、一時的な炎症だけでなく、体の内部トラブルが関係している場合もあります。次のような症状が見られるときは、早めに医療機関を受診しましょう。

(症状の目安)

・安静にしていても痛みが引かない

・痛みが日ごとに強くなる

・歩く・立つなど日常生活に支障が出ている

・足に力が入りにくい、またはしびれがある

・発熱や腫れ、赤みをともなう

・しこり・ふくらみが触れる、または大きくなってきた

症状に応じて、次の診療科を目安にしましょう。

症状・特徴受診先
足の付け根にしこり・ふくらみがある (押すと引っ込むなど)外科/消化器外科(ヘルニア外来)
赤み・発熱をともなうしこりや全身のだるさ内科
皮膚の赤い腫れや急に大きくなったしこり皮膚科
運動後の痛み、筋肉の張り・違和感整形外科
排尿痛・月経との関連がある痛み泌尿器科/婦人科
どこに行けばよいかわからない場合かかりつけ医/総合診療科

5.当院での鼠径部の検査方法

当院では、鼠径部の痛みや違和感がある場合、まず医師による視診と触診で状態を確認します。見た目の腫れやしこりの有無、押したときの痛み(圧痛)の程度、ふくらみの大きさや硬さなどを丁寧に観察し、炎症・筋肉の損傷・リンパ節の腫れ・鼠径ヘルニアなどの可能性を幅広く考えます。必要に応じて、超音波検査(エコー)やCT検査をおこない、より正確に内部の状態を把握します。

超音波検査は体への負担が少なく、筋肉や靭帯、血管、リンパ節などをリアルタイムで確認できるのが特徴です。炎症や腫れの程度、血流の異常、腫瘤(しゅりゅう)やヘルニアの有無など、細かな変化を観察できます。

一方、CT検査では骨盤や腹部の内部構造を立体的にとらえられるため、深部の異常や他の臓器からの影響を詳しく調べる際に有効です。

こうした段階的な検査の結果をもとに、痛みの背景を丁寧に見極め、患者さま一人ひとりに最適な治療方針を検討していきます。

6.治療の種類

鼠径部の痛みに対する治療は、原因や病気の種類によって異なります。ここでは、鼠径部に起こる病気に対しておこなわれる代表的な3つの治療方法について解説します。

6.1 経過観察・保存療法

鼠径部の痛みの原因によっては、すぐに手術をおこなわず、経過を観察しながら自然回復を目指す「保存療法」を選択することがあります。筋肉や靭帯の炎症が原因の場合は、まず安静にして患部への負担を減らすことが大切です。痛みが強いときは、湿布や鎮痛薬を用いて炎症を抑え、落ち着いてきたらストレッチや軽い運動で再発を予防します。血流の滞りが関係している場合には、着圧ストッキングの着用や足を少し高くして休むなど、日常の工夫も効果的です。

一方で、鼠径ヘルニアのように自然治癒が見込めない病気では、経過観察は一時的な対応にとどまります。症状が軽いうちは定期的に診察や画像検査をおこない、悪化がみられる場合には外科的治療への切り替えを検討します。

6.2 抗菌薬による治療

鼠径部の痛みが細菌感染や炎症によって起こっている場合は、抗菌薬(抗生物質)による治療をおこないます。例として、皮膚の下に膿がたまる「鼠径部皮下膿瘍(そけいぶ ひかのうよう)」や、リンパ節の炎症(リンパ節炎)などがあります。軽症の場合は、内服薬や塗り薬で炎症や腫れを抑える治療が中心です。抗菌薬を用いることで感染の拡大を防ぎ、早期に症状が改善するケースが多くみられます。

一方で、膿が大きくたまっている場合や、発熱・強い痛みをともなう場合には、膿を排出する処置(切開排膿)や点滴での抗菌薬投与が必要になることもあります。症状の程度に応じて、内服治療から外科的処置まで柔軟に対応し、感染の再発を防ぐことが重要です。

6.3 外科手術

保存療法や薬による治療で改善がみられない場合や、構造的な異常が原因となっている場合には、外科手術が検討されます。代表的なものは鼠径ヘルニアで、お腹の中の臓器が飛び出す「穴(ヘルニア門)」をメッシュ(人工補強材)でふさぐ手術がおこなわれます。この方法は再発が少なく、痛みも軽い日帰り手術として広く実施されています。また、腫瘍や膿がたまっている場合には、膿や異常組織を取り除く処置をおこないます。病変の大きさや位置によっては局所麻酔でおこなうこともでき、体への負担を最小限に抑えた治療が可能です。

7. 鼠径部の痛み・違和感は早めの受診が大切

鼠径部(足の付け根)の痛みは、一時的な筋肉の炎症や疲労によるものもありますが、中には鼠径ヘルニア、リンパ節炎、泌尿器・婦人科系の病気などが隠れていることもあります。違和感が長引く、痛みが強くなる、ふくらみやしこりがはっきりしてきた場合は、早めの受診を心がけましょう。

西宮敬愛会病院低侵襲治療部門COKUでは、外科・放射線科の医師が連携し、「正確な診断」から「負担の少ない治療」までを一貫しておこなう体制を整えています。特に、高精度CTによる撮影や超音波検査の併用により、見逃されやすい初期のヘルニアや深部の炎症も正確に評価可能です。また、症状やライフスタイルに応じて、経過観察・保存療法・抗菌薬治療・低侵襲手術を柔軟に選択し、一人ひとりに最適な方法で早期回復を目指します。「痛みを早く取りたい」「手術に不安がある」そんな方こそ、西宮敬愛会病院低侵襲治療部門COKU にご相談ください。小さな違和感の段階で原因を見つけることが、将来の健康を守る第一歩になります。

2025.09.03

「足のつけ根のふくらみは、もしかしたら鼠径(そけい)ヘルニア?」と心当たりがあっても、痛みなど他の症状がないからとそのままにしていないでしょうか?

鼠径ヘルニアについてよくわからないから、年のせいだから、と違和感を放置していると、重症化する恐れもあるため注意が必要です。

この記事では鼠径ヘルニアが発症しやすい年齢だけでなく、種類や原因、治療法なども詳しく解説します。外鼠径ヘルニアや内鼠径ヘルニアの違いについて知りたい方も、ぜひ参考にしてください。

1.鼠径ヘルニアが発症しやすい年齢は?

ヘルニアとは、お腹の中の腸や脂肪が、本来の位置から外に飛び出してしまう状態で、いわゆる「脱腸」とも呼ばれています。なかでも下腹部の足のつけ根に起こるものが「鼠径(そけい)ヘルニア」です。全年齢で起こりえますが、年齢や性別によって発症しやすさや種類に違いがあります。ここでは、発症しやすい年齢や男女差について解説します。

1.1.発症しやすいのは乳児期と中高年以降 

鼠径ヘルニアは、乳児期と中高年以降に発症しやすい病気です。乳児では、生まれる前に形成される腹膜の通り道が出生後も閉じずに残ってしまうという先天的な原因で、腸などの臓器がそこから飛び出してしまいます。鼠径ヘルニアは小児の外科手術で最も多い病気のひとつです。

一方、成人では、加齢によって下腹部の筋肉や筋膜と呼ばれる組織のゆるみ、咳や便秘などでお腹に強い力がかかるなどの要因が重なると、鼠径部にすき間ができて発症しやすくなります。

厚生労働省の統計によると、鼠径ヘルニアの手術を受けた人の約9割が15歳以上で、特に65〜84歳の中高年層に多く見られます。乳児期にも比較的多い病気ではありますが、統計的には中高年に最も多く、年齢を重ねるほど注意が必要です。

下腹部や足の付け根に違和感がある場合は、早めに医療機関を受診しましょう。

1.2.男女別の発症リスク

鼠径ヘルニアは特に中高年の男性に多く、厚生労働省の統計によると手術を受けた人の約85%が男性、15%が女性です。男女で発症のしやすさに違いがあるだけでなく、かかりやすいヘルニアの種類にも差があります。

男性で多く見られるタイプは、下腹部のあたりから腸が出る「外鼠径(がいそけい)ヘルニア」や「内鼠径(ないそけい)ヘルニア」です。一方、女性ではこれらに加えて、年齢とともに「大腿(だいたい)ヘルニア」と呼ばれる太もものつけ根の深い部分に起こるタイプが増える傾向があります。

また、20-40代の若い女性では、子供の頃のヘルニアが再発するケースが多くあります。また鼠径ヘルニアの類似疾患として扱われますNuck管水腫では、子宮内膜症が合併すると、月経周期に合わせて大きさの変化するしこりを触れることもあります。さらに、飛び出た腸が戻らなくなる「嵌頓(かんとん)」のリスクが高い大腿ヘルニアは、やせ型で出産経験の多い女性に多いといわれているのです。

このように、性別や年齢によって注意すべき点が異なるため、下腹部や足のつけ根がふくらんでいるなどの症状に気づいた場合は、早めに医療機関へ相談することが大切です。

2.年齢によって発症する鼠径ヘルニアの種類が異なる

鼠径ヘルニアはどの部分に発症するかによって、3種類に分類されています。主な鼠径ヘルニアの種類は以下のとおりです。

  • 外鼠径ヘルニア
  • 内鼠径ヘルニア
  • 大腿ヘルニア

これらは、性別や年齢によって発症しやすさが異なるのが特徴です。ここでは鼠径ヘルニアの中でもよくみられる「外鼠径ヘルニア」と「内鼠径ヘルニア」の違いについて詳しく見ていきましょう。

2.1.若年層に多い「外鼠径ヘルニア」

外鼠径ヘルニアは、鼠径ヘルニアのなかでも特に若年層に多く見られ、その多くは先天的な原因によって起こるとされています。腸などが飛び出すことによって、下腹部の足の付け根あたりにふくらみや違和感が現れます。

主な原因は生まれる前にできたお腹の通り道が、出生後も閉じずに残ってしまうことです。男児の場合、胎児期に精巣が陰嚢(いんのう)へ降りる際、お腹の膜が一緒に引き伸ばされ「腹膜鞘状突起(ふくまくしょうじょうとっき)」という管状の構造ができます。通常は出生前に閉じますが、閉じずに残ると、腹圧がかかったときに腸などが入り込み、鼠径ヘルニアが起こるのです。

女児でも同じように、お腹の膜が大陰唇まで伸びた「ヌック管(ヌックかん)」という通り道が閉じないまま残ることで、ヘルニアが発生することがあります。

若年層に起こる鼠径ヘルニアの多くは、このように先天的な体の構造に起因しています。

一方、大人になってから発症する場合は、スポーツや重い物を持ち上げる力仕事など、お腹に強い力がかかる生活習慣が引き金になるため、注意が必要です。

鼠径ヘルニアは中高年に多い病気と思われがちですが、このように乳児や若い世代でもみられることがあります。

2.2.高齢になると増える「内鼠径ヘルニア」

内鼠径ヘルニアは、年齢を重ねた中高年に多く見られるタイプの鼠径ヘルニアです。加齢によりお腹の筋肉や組織のゆるみによって足のつけ根(鼠径部)にすき間ができることが主な原因です。すき間から腸の一部が押し出され、外鼠径ヘルニアと同様にふくらみや違和感などの症状が現れます。

外鼠径ヘルニアが主に生まれつきの構造によって起こるのに対し、内鼠径ヘルニアは主に加齢や生活習慣が引き金となる、後天的な鼠径ヘルニアといえるでしょう。

3.外鼠径ヘルニアとは?

外鼠径ヘルニアは、鼠径ヘルニアの中でも最も多く見られるタイプです。特に男性や若年層に多い傾向があります。ここでは、外鼠径ヘルニアにはどのような症状が現れるのか、また発症しやすい人の特徴について詳しく解説します。

3.1.外鼠径ヘルニアの症状

外鼠径ヘルニアの主な症状は下腹部の足のつけ根付近にできる、やわらかいふくらみです。このふくらみは、立っているときやお腹に力を入れたときに目立ち、横になると小さくなる、あるいは消えることがあります。

初期はあまり目立たず、指でふくらみを押すと引っ込むこともありますが、進行するとふくらみが大きくなり、重さや張りを感じるようになります。

ふくらみが硬くなってきた、押しても戻らない、痛みをともなうといった場合は、緊急性の高い状態に移行している可能性もあるため、早めに医療機関を受診しましょう。

3.2.外鼠径ヘルニアを発症しやすい人の特徴

男性は解剖学的な構造上、女性よりも外鼠径ヘルニアが起こりやすいといわれています。乳児に見られる生まれつきの外鼠径ヘルニアも男性に多く見られます。

他に、以下のような職業や生活習慣がある方はお腹に強い圧力がかかりやすいため、発症リスクが高まります。

  • ・スポーツ選手
  • ・重い物を持つことが多い
  • ・咳や便秘が長く続いている
  • ・歌手など声をよく出す仕事 など

ただし、外鼠径ヘルニアは男性に多いものの、女性でも筋肉の弱さや妊娠・出産の影響により発症することがあるため、性別にかかわらず注意が必要です。

4.内鼠径ヘルニアとは?

内鼠径ヘルニアは、鼠径部のやや内側にあるすき間から腸などが押し出されて起こるタイプのヘルニアです。加齢や筋力の低下などが関係しており、中高年以降に多くみられるのが特徴です。ここでは具体的な症状と、発症しやすい人の傾向について解説します。

4.1.内鼠径ヘルニアの症状

内鼠径ヘルニアでは下腹部の足の付け根、内側寄りにふくらみや違和感が現れることが多く、外鼠径ヘルニアと似た症状が見られます。ふくらみは、立っているときや咳・くしゃみなどお腹に力が入ったときに目立ち、横になると小さくなる、または消えることもあります。

初期は自覚症状がほとんどありません。ただし、気づかないうちに進行し、中高年の方では筋力の低下や腹圧の上昇などが重なることで、ある日突然ふくらみが戻らなくなることもあります。違和感が続く、張りや重さを感じるといった症状がある場合は、放置せずに早めに医療機関を受診しましょう。

4.2.内鼠径ヘルニアを発症しやすい人の特徴

内鼠径ヘルニアは特に中高年に多くみられるタイプです。女性では内鼠径ヘルニアの発症はまれであるといわれています。

加齢により筋力が低下することで足のつけ根の内側にすき間ができやすくなるためです。外鼠径ヘルニアと同様に以下のような生活習慣がある方は発症リスクが高まります。

  • ・重い物を持つことが多い
  • ・咳や便秘が長く続いている
  • ・高齢や痩せ型で筋力が落ちている など

内鼠径ヘルニアは、先天的な要因ではなく加齢や生活習慣により発症リスクが高まります。

5.鼠径ヘルニアの治療法

径ヘルニアは基本的に手術による治療が必要です。どのタイプのヘルニアでも治療法は変わらず、弱くなった部分を補強する手術がおこなわれます。

現在の鼠径ヘルニアの手術では、飛び出した腸などの臓器をお腹の中に戻したうえで、出口をメッシュで補強する方法が主流です。手術はアプローチの仕方によって大きく二つに分けられます。

「鼠径部切開法」は、太ももの付け根を約4〜6cm切開し、患部を直接確認しながら修復する方法です。局所麻酔での対応が可能で手術時間も比較的短く、費用も抑えられることが多い傾向にあります。

「腹腔鏡手術」は、お腹に5〜10mm程度の小さな穴を数ヵ所開けて腹腔鏡を挿入し、体の内側から修復する方法です。傷が小さく術後の痛みが少ないため、早期の社会復帰が期待できる点が特徴です。西宮敬愛会病院 低侵襲治療部門COKU鼠径ヘルニアセンターでは、へその部分に約2cmの穴を1ヵ所あけ、そこから腹腔鏡を挿入する「SILS-TEP法(単孔式腹腔鏡手術)」もおこなわれています。切開部を1ヵ所にとどめるため術後の傷跡が目立ちにくく、患者さまの負担が少ないとされる手術方法です。

鼠径ヘルニアの手術は病態や患部の大きさを考慮し、それぞれに合った手術法が選択されます。

6.若年層も高齢者も油断は禁物!気になる症状があれば当院に相談を

鼠径ヘルニアは、生まれつきの体の構造によって若年層に発症することもあれば、加齢により筋肉が弱くなることで中高年に多く見られることもあります。赤ちゃんから高齢者まで幅広い年代で起こりうる病気です。

鼠径ヘルニアは自然に治ることはなく「下腹部や足のつけ根にふくらみがある」「立つと膨らんで、横になるとへこむ」といった症状がある場合は早めに医療機関を受診しましょう。痛みがないからと放置してしまうと、腸が戻らなくなり、緊急性の高い状態になることもあります。鼠径ヘルニアは、発症年齢やヘルニアの種類によって、最適な術式が異なることもあります。数多くの鼠径ヘルニア手術を手がけている西宮敬愛会病院 低侵襲治療部門COKU鼠径ヘルニアセンターでは、からだへの負担が少ない「単孔式腹腔鏡手術(SILS-TEP法)」をはじめ、患者さまの状態やご希望に合わせた術式をご提案しています。

手術が必要かどうかの判断や、ちょっとした違和感のご相談だけでも構いません。気になる症状があれば、どうぞお気軽にご相談ください。

2025.09.03

鼠径ヘルニア(脱腸)とは、足の付け根の辺りの筋膜が弱くなっている部分から、腸などの内臓が皮膚の下に飛び出してしまう状態です。自然に治癒することはなく、根本的な治療には手術が必要なため、少しでも気になる症状があれば、早めに医療機関へ相談することが重要です。

西宮敬愛会病院 COKU 鼠径ヘルニアセンターでは、身体への負担を最小限に抑える低侵襲手術を専門におこなっており、伊丹市にお住いの方にもご来院いただいています。この記事では、伊丹市在住の方が当院で鼠径ヘルニア手術を受ける際のポイントや、伊丹市からのアクセス方法などについて詳しくご紹介します。

1.鼠径ヘルニアって?症状とセルフチェック

鼠径ヘルニアは「脱腸」とも呼ばれ、足の付け根(鼠径部)の筋膜や筋肉の隙間から、本来お腹の中にあるはずの腸などの臓器の一部が皮下に脱出してしまう状態を指します。鼠径部は何層もの筋肉や膜によって支えられているため腸が外に出ないようになっていますが、加齢や慢性的な咳、便秘、重い物を持ち上げるなどの原因で腹圧が高まり、筋膜に弱い部分ができると発症しやすくなります。

鼠径ヘルニアの症状としては、立位や腹圧がかかったときに足の付け根にやわらかい膨らみが現れ、仰向けに寝ると目立たなくなるのが特徴です。初期は痛みをともなわないことも多いのですが、進行すると引っ張られるような鈍い痛みや違和感が現れる場合があります。さらに、脱出した腸管が締め付けられて元に戻らなくなる「嵌頓(かんとん)」という状態になると、腸への血流が途絶えて壊死を起こし、重篤な症状を引き起こすことがあるので注意が必要です。鼠径ヘルニアは自然に治ることはなく、根本的な治療には外科的手術が必要です。

次のような症状があれば、鼠径ヘルニアかもしれません。セルフチェックをして気になる症状があれば、早めに専門の医療機関に相談することをおすすめします。

  • ・足の付け根に普段はない柔らかい膨らみがある。
  • ・足の付け根の片方だけが膨らんでいる。
  • ・足の付け根に痛みや不快感がある。
  • ・立ち上がったり、重い物を持ったりすると、足の付け根が膨らむ。
  • ・仰向けで横になったり、手で膨らみを押したりすると目立たなくなる。
  • ・お腹全体が張るような感覚がある。
  • ・男性の場合、片側の陰嚢(いんのう)だけが腫れてくる。

2.伊丹市から西宮敬愛会病院COKUに来られる患者さまはどのぐらい?

西宮敬愛会病院 COKU鼠径ヘルニアセンターには、当院のある西宮市内はもちろん、尼崎市や神戸市、続いて宝塚市、伊丹市からも多くの患者さまにご来院いただいております。伊丹市の阪急塚口駅から当院の最寄りの西宮北口駅へはアクセスが良く便利なこともあり、伊丹市の患者さまは7~8%を占めています。

3.伊丹市在住の方が受診しやすい当院の5つのポイント

西宮敬愛会病院 COKU鼠径ヘルニアセンターでは、伊丹市にお住まいの方にも安心してご来院いただけるよう、万全のサポート体制を整えております。ここでは、伊丹市からお越しの方が当院を利用しやすい5つのポイントをご紹介します。

3.1. 紹介状なしでOK!初めての方でも気軽に受診できる

西宮敬愛会病院 COKU鼠径ヘルニアセンターでは、鼠径ヘルニアなどの症状について、紹介状なしでも気軽に受診していただけます。初めての方でも安心してお越しいただけるよう、患者さまお一人おひとりのお話を丁寧にお伺いし、身体への負担をできる限り抑えた治療をご提案しています。「もしかしたら鼠径ヘルニアかもしれないけれど、はっきりわからない」「ちょっと気になる違和感がある」といった段階でも、まずはご相談ください。

3.2.日帰り・短期入院の選択ができる

西宮敬愛会病院 COKU鼠径ヘルニアセンターでは、鼠径ヘルニア(脱腸)の手術において、術前検査で特に問題がない場合は、患者さまのご都合やライフスタイルに合わせて、日帰り手術か短期入院手術を選択していただけます。お仕事やご家庭の事情で長期の入院が難しい方にも治療を受けていただけるよう、日帰り手術を選びやすい体制を整えています。また、当初は日帰り手術をご希望された場合でも、術後の経過やご希望に応じて入院に切り替えることも可能です。なお、手術当日は麻酔などの影響によりお車の運転ができません。そのため、遠方からお車でお越しになる方やご不安のある方には、一泊の入院をおすすめしています。

3.3.身体にやさしい「低侵襲治療」を採用

西宮敬愛会病院 COKU鼠径ヘルニアセンターでは、患者さまの身体的・精神的負担を考慮して、先進的な低侵襲外科治療に取り組んでいます。特に鼠径ヘルニアなどの外科的良性疾患に対しては、身体へのダメージを軽減する腹腔鏡手術を取り入れています。傷口を小さくとどめることで術後の痛みを軽減し、社会復帰までの期間を短縮できる点がメリットです。

また、当院ではお腹に1ヵ所だけ小さな孔を開けて手術器具を操作する「単孔式腹腔鏡手術(SILS)」を導入し、より目立ちにくい創部での治療を追求し、患者さまのQOL(生活の質)向上にもつながる医療を心がけています。

3.4.検査と技術のこだわり

西宮敬愛会病院 COKU鼠径ヘルニアセンターでは、診察の際に必ず立位でふくらみの有無を確認し、手で押して戻るか、あるいは寝ることで消失するかを丁寧に観察しています。また、必要に応じて術前評価の一環として、うつ伏せの姿勢でCT検査をおこない、より正確な診断を心がけています。診断は外科医による詳細な診察・画像読影に加え、放射線科医が肝臓・胆のう・腎臓など周辺臓器を幅広くチェックし、異常が疑われる場合は専門医療機関への紹介もおこなっています。

治療方針は、ヘルニアの種類、患者さまの全身状態や過去の病歴、ご希望などを総合的に考慮したうえで決定します。基本的には腹腔鏡手術(TEP法・TAPP法)を中心に実施しており、特にTEP法では、傷あとが目立ちにくい単孔式(SILS-TEP)も導入しています。

術前の準備から術中、術後の回復、そして外来通院まで、トータルでサポートをおこない、身体の不調だけでなく、不安な気持ちにも寄り添う診療を大切にしています。

3.5. 豊富な経験と資格を備えた医師が在籍

西宮敬愛会病院 COKU鼠径ヘルニアセンターには消化器外科領域において、鼠径ヘルニアをはじめ、悪性・良性疾患の治療、腹腔鏡手術、ロボット手術、単孔式手術などの豊富な経験と資格を備えた医師が在籍しています。確かな知識と技術をもとに、患者さま一人ひとりの症状やライフスタイルに合わせた先進的な治療を提案しています。

4.伊丹市から西宮敬愛会病院COKUへのアクセス

西宮敬愛会病院COKUには伊丹市にお住まいの方も受診されています。ここでは、伊丹市から電車と車を利用しての当院へのアクセス方法をご紹介します。

4.1.電車でのアクセスの場合

≪最寄り駅≫

当院の最寄り駅は、西宮北口駅(阪急神戸線)です。続いては、阪神国道駅(阪急今津線)・西宮駅(JR神戸線)の順となっており3駅からお越しいただけます。

西宮北口駅:

西宮ガーデンズへ向かう東改札口を出て徒歩6~7分で到着します。途中の道は西宮ガーデンズの回廊で、多くが屋根のある道になっています。

阪神国道駅:

津門川に沿って11~12分ほど歩き、途中でJR神戸線の高架下をくぐります。阪神国道駅から阪急今津線で西宮北口へ移動するのも便利です。

西宮駅:

徒歩17分ほど歩きます。西宮駅から阪急バスを利用すると便利です。当院の目の前のバス停である「西宮営業所前」、もしくは「阪急西宮北口駅」で降車してください。

西宮市内線24系統 JR西宮駅→西宮営業所 約4分

西宮市内線16系統  JR西宮駅→阪急西宮北口駅 約7~8分

≪最寄り駅までのアクセス≫

・阪急伊丹線をご利用の場合

塚口駅で阪急神戸本線に乗り換え西宮北口駅で降車します。

塚口駅→西宮北口駅 約5分

・JR宝塚線をご利用の場合

尼崎駅で阪神本線特急に乗り換え西宮駅で降車します。

尼崎駅→西宮駅 6~8分

4.2.車でのアクセスの場合

  1. 伊丹市内から国道171号線に入ります。
  2. 国道171号線を西宮方面に向かってしばらく進みます。
  3. 中津浜線(府道114号線)へ合流したら南下し、西宮ガーデンズ南西角の高松町南交差点を越えると左手に西宮敬愛会 COKUがあります。

当院をご利用の方は、無料で駐車場をお使いいただけます。

5.当院に来られた伊丹市在住の方の声

西宮敬愛会病院COKUに来られた患者さまからは、さまざまなお声をいただいています。その一部をご紹介します。

  • 病院内は綺麗で清潔感があります。スタッフの方も丁寧で感じ良かったです。
    また利用したいと思いました!

  • 病院はゆったりとした造りでとても清潔で、医師、看護師はじめスタッフの皆さんの言葉遣いが丁寧で説明も行き届いていました。
  • 先生をはじめスタッフの方々もとても丁寧、親切に対応していただきました。
  • 術前術後の説明もわかりやすかったです。

6.少しでも気になる症状があったら当院にご相談を!

鼠径ヘルニアは自然に治ることはなく、根本的に治療するためには手術が必要です。まだ痛みはないからといって放置すると、腸が締めつけられて血流が途絶える陥頓(かんとん)を引き起こす可能性があるため、できるだけ早めの相談が大切です。

西宮敬愛会病院 COKU鼠径ヘルニアセンターでは、鼠径ヘルニアや胆のう疾患などの外科的良性疾患に対して、腹腔鏡や内視鏡を活用した低侵襲手術を専門的におこなっています。経験豊富な医師が、先端の医療機器と高度な技術を駆使し、患者さまの体への負担を最小限に抑えた治療を提供しています。足の付け根の膨らみや違和感、不快感など、少しでも気になる症状があったら、お気軽に当院へご相談ください。

2025.07.28

鼠径ヘルニアは、足の付け根の部分(鼠径部)の筋膜が弱くなり、そこから腸や内臓の一部が脱出してくる病態です。鼠径ヘルニアを根治するには手術が必要であり、技術と実績を有する専門医が在籍する病院を選ぶことが推奨されます。西宮敬愛会病院 低侵襲治療部門COKU鼠径ヘルニアセンターには、宝塚市在住の方も来院されています。本記事では、宝塚市から当院に通いやすい理由や、当院が提供する鼠径ヘルニア手術の特徴、アクセス方法などについて詳しくご紹介いたします。

1.鼠径部に膨らみや痛みがあったら「鼠径ヘルニア」かも

こんな症状ありませんか?

  • 片方の太ももの付け根に柔らかい膨らみができる。
  • 立ち上がったり、重い物を持ち上げたりすると膨らみが大きくなる。
  • 膨らみを手で押さえるとへこむ、横になると消える。
  • お腹が張った感じがする。
  • 太ももの付け根(鼠径部)に違和感や痛みがある。
  • 下腹部に違和感や痛みがある。
  • 男性の場合、陰嚢が片方だけ腫れてくる。

このような症状がある場合、鼠径ヘルニアの可能性があります。鼠径ヘルニアを発症する割合は、海外の論文によると、生涯を通して男性が約27%、女性が約3%といわれており、男性の約3人~4人に1人はかかっているのです。鼠径ヘルニアは、誰もが発症する可能性があるため、鼠径ヘルニアが疑われる症状に気付いたら、できるだけ早期に専門の医療機関に相談することが大切です。

宝塚市から西宮敬愛会病院COKU鼠径ヘルニアセンターへの来院割合

西宮敬愛会病院・低侵襲治療部門COKU鼠径ヘルニアセンターには、当院のある西宮市をはじめ、隣接する尼崎市からも多くの患者さまにご来院いただいておりますが、阪急今津線で西宮と直結している宝塚市からも、全体の約10〜15%の患者さまがお越しくださっています。

3. 宝塚市在住の方が受診しやすい西宮敬愛会病院 COKU 鼠径ヘルニアセンターのポイント

西宮敬愛会病院 COKU 鼠径ヘルニアセンターでは、どなたでも安心して受診いただけるよう、各種サポート体制を整え、患者さまに寄り添った医療の提供を心がけています。今回は、宝塚市にお住まいの方が、当院を受診しやすいポイントについてご紹介します。

3.1. 初めての方も紹介状なしで診察を受けられる

西宮敬愛会病院 COKU 鼠径ヘルニアセンターでは、鼠径ヘルニアに関する診察や治療を、紹介状をお持ちでない方でも受けていただけます。初診の方でも安心してお越しいただけるよう、患者さま一人ひとりのお悩みに真摯に向き合い、わかりやすい説明や診療をおこなっております。精密検査や専門的な診断、セカンドオピニオンのご希望にも柔軟に対応していますので、小さな不安でも遠慮なくご相談ください。

3.2. 身体的負担を考慮した低侵襲治療

西宮敬愛会病院 COKU 鼠径ヘルニアセンターでは、鼠径ヘルニアをはじめとする外科的な良性疾患に対し、患者さまの負担を可能な限り軽減する低侵襲手術を積極的に取り入れています。特に、体へのダメージが少なく術後の回復も早い腹腔鏡手術を主軸とし、安全性と確実性を追求した治療を提供しています。

また、当センターでは、より一層の低侵襲化を図るため、「単孔式腹腔鏡手術」にも対応しています。この方法は腹部に小さな1つの切開を加えて手術をおこなうもので、従来よりも傷跡が目立ちにくく、術後の痛みや違和感を抑えられるのが特長です。患者さまが安心して日常生活に復帰できるよう、体に優しい治療環境の整備に努めています。

3.3. 検査と術式のこだわり

鼠径ヘルニアの診断は、「正しく見極める」ことが重要です。この疾患は立っている時に足の付け根が膨らみ、横になるとへこむという特徴があるため、当院では立位での観察を必ずおこない、膨らみの状態や触診による反応を丁寧に確認します。診察の次のステップとして、より詳細な診断が必要な場合には、腹臥位(ふくがい)でのCT検査を実施します。この体勢での撮影は、従来の方法よりもヘルニアの位置関係を鮮明に映し出すことができ、外鼠径ヘルニアか内鼠径ヘルニアかの判別にも有効です。

CT画像は外科医に加え、放射線科専門医も肝臓、胆嚢、腎臓などの臓器にも異常がないかを確認します。もし他の疾患が疑われる場合には、適切な医療機関への紹介もおこなう体制を整えています。

また、手術の質を高め、患者さまへの負担を抑えた先進的な低侵襲治療をおこなうために、先進的な腹腔鏡手術システムや高周波手術装置、麻酔システムなど、総合病院と同等の機器・設備を整えているのも当院の特徴です。消化器外科領域において豊富な経験と高度な資格を有する医師が手術を担当し、「腹腔鏡手術(単孔式TEP法、TAPP法)にも対応しております。

3.4. 日帰り・短期入院の両方に対応

西宮敬愛会病院 COKU 鼠径ヘルニアセンターでは、鼠径ヘルニア(脱腸)の手術に際し、患者さま一人ひとりの生活環境やご希望に応じて、日帰り手術と短期入院のいずれかをお選びいただけます。日帰り手術には、早期の社会復帰や早期に離床することによる深部静脈血栓症の予防、術後認知機能障害を回避するなどのメリットがあります。また、「仕事の都合で長期の休みが取れない」「育児中なので、なるべく早く自宅に戻りたい」といった理由から、日帰り手術を選ばれる方も多くいらっしゃいます。

一方で、「術後は病院で過ごしたい」「手術当日はそのままゆっくり過ごしたい」という理由から、入院をご希望される方にもしっかり対応しております。

なお、当初は日帰り手術を予定していた場合でも、手術後の体調や回復具合によっては、医師の判断のもと柔軟に入院へ切り替えることも可能です。不安な点があればどうぞお気軽にご相談ください。

宝塚市からの西宮敬愛会病院 COKU 鼠径ヘルニアセンターへのアクセス

西宮敬愛会病院COKUには宝塚市在住の方も多く受診されています。ここでは、電車と車を利用しての当院へのアクセスをご紹介します。

4.1. 電車でのアクセス

≪最寄り駅≫

当院の最寄り駅は、西宮北口駅です。東改札口を出て、右手方向に進み、ガーデンズゲートを通り抜け、阪急西宮ガーデンズ方面へ進みます。途中の道は西宮ガーデンズの回廊で、多くが屋根のある道になっています。ガーデンズ入り口の手前を右に曲がって、通路を進み、歩道橋を降りてまっすぐ進むと、左手に当院が見えます。徒歩6~7分で到着します。

≪最寄り駅までのアクセス≫

阪急今津線を利用し西宮北口駅までお越しください。阪急今津線は、宝塚駅から西宮北口駅まで直通で運行しており14分ほどで到着します。乗換の必要はありません。

4.2. 車でのアクセス

  1. 宝塚市内から国道114号線を南下し、甲武橋交差点を右折して国道171号線に入ります。
  2. 国道171号線を直進し若山町交差点を左折して直進し、大屋町交差点を右折します。
  3. 西宮カーデンズの南西角の高松南交差点を左折すると左手に西宮敬愛会があります。

※当院をご利用の方は、無料で駐車場をお使いいただけます。

5. 当院に来られた宝塚市在住の方の声

西宮敬愛会病院COKUでは、できる限り心地よく来院していただけるよう、スタッフ一同、施設内の清潔保持はもちろん、一つひとつの対応にも細やかな配慮を心がけています。当院をご利用いただいた方々からは、施設の雰囲気やスタッフの対応について、たくさんのご意見・ご感想を頂戴しております。ここでは、その一部をご紹介いたします。

  • 始めての手術で不安もありましたが、丁寧に対応していただき、落ち着いて臨むことができました。先生をはじめスタッフの皆様は、とても優しく対応も良く気持ちよかったです。説明なども丁寧でした。
  • 温かい対応でよかったです。
  • インターネットで調べ西宮敬愛会病院に決めました。説明が丁寧で、受付のスタッフ方も優しい方ばかりで、落ち着いて過ごすことができました。
  • インターネットで探して当病院行きました。最初から最後まで丁寧に対応してくれました。施設もきれいです。スタッフも皆さん感じがいいです。

6.鼠径ヘルニアは自然と治る病気ではありません!

鼠径ヘルニアは、発症初期には痛みがなかったり、飛び出した部分を指で押すと引っ込むため、つい放置してしまう方も少なくありません。しかし、この病気は自然に回復することはなく、根本的に治すには手術が必要です。特に注意すべきなのが「陥頓(かんとん)」という重篤な状態です。陥頓が生じると、腸の血流が途絶えることで急激な症状が現れます。強い腹痛に加え、吐き気や嘔吐をともなうことがあり、腸閉塞を引き起こす可能性もあります。このような状態は放置できず、迅速な対応が求められるため、緊急手術が必要になることがあります。

もし、足の付け根周辺にこれまでにない膨らみや違和感があった場合には、自己判断せず、早めに医療機関を受診することが大切です。

2025.04.30

西宮敬愛会病院 COKU 鼠径ヘルニアセンターには、鼠径ヘルニアの治療や手術のため、尼崎市在住の方も多く受診されています。尼崎市から当院を受診しやすいポイントやアクセスについて詳しく解説します。

鼠径ヘルニア(脱腸)を発症すると、自然に治癒することはなく、根本的な治療には手術が必要です。放置すると症状が悪化し、重篤な状態になるおそれがあるため、気になる症状があれば、早めに医療機関へ相談することが大切です。西宮敬愛会病院 COKU 鼠径ヘルニアセンターでは、身体の負担をできる限り抑える低侵襲治療をおこなっており、病院のある西宮市以外に、尼崎市からも多くの患者さまが受診されています。この記事では尼崎市在住の方が鼠径ヘルニア手術を当院で受けていただく際のポイントや尼崎市からのアクセスなどについてご紹介いたします。

1. こんな症状はもしかして「鼠径ヘルニア」かも?

鼠径ヘルニアは、一般的に「脱腸」として知られています。足の付け根(鼠径部)の筋膜が弱くなることで、お腹の中にあるはずの腸などの臓器の一部が皮膚の下に脱出してしまう状態です。もし、次のような身体の変化や違和感に気づいたら、鼠径ヘルニアの可能性が考えられます。

  • 足の付け根の見た目の変化: 太ももの付け根あたりに、普段はない柔らかい膨らみが出現します。左右を見比べると、片側だけが膨らんでいるなど、形に違いが見られることもあります。
  • 膨らみの変化: 立ち上がったり、重い物を持ち上げるなど、お腹に力を入れたりすると膨らみが大きくなり、逆に横になったり、手で押したりすると、引っ込んだり目立たなくなります。
  • 違和感: 膨らみのある鼠径部や下腹部に、痛みや引っ張られるような違和感を覚えることがあります。お腹全体が張るような感覚をともなう場合もあります。
  • 男性特有の症状: 男性の場合、片側の陰嚢(いんのう)だけが腫れてくるケースも見られます。

2. 尼崎市から西宮敬愛会病院COKUに来られる患者さまはどれくらい?

西宮敬愛会病院 COKU 鼠径ヘルニアセンターには、当院のある西宮市内はもちろん、隣接する尼崎市からも多くの患者さまにご来院いただいております。なかでも、約4人に1人(約25%)は尼崎市在住の方です。また、近隣のクリニックからのご紹介も多く、専門的な診療や手術をご希望される患者さまに幅広く対応しています。

3. 尼崎市在住の方が当院を受診しやすいポイントとは?

西宮敬愛会病院 COKU 鼠径ヘルニアセンターでは、尼崎市からお越しの患者さまにも安心して受診していただけるよう、サポート体制を整えております。初めての病院で不安なお気持ちに寄り添いながら、スムーズにご来院・ご相談いただけるよう努めております。ここでは、尼崎市在住の方が当院を受診しやすい理由やサポートのポイントをご紹介いたします。

3.1. 紹介状なしでの受診が可能

西宮敬愛会病院 COKU 鼠径ヘルニアセンターでは、鼠径ヘルニアをはじめとする症状について、紹介状がなくても受診していただけます。「鼠径ヘルニアかわからないけれど、気になる症状がある」といった段階でもご相談可能です。また、専門的な検査や診断をご希望の方や、セカンドオピニオンにも対応しております。患者さま一人ひとりの状態やお悩みを丁寧に伺い、負担の少ない治療と、きめ細やかな医療の提供を心がけておりますので、どんな小さなことでも、まずはご相談ください。

3.2. 患者さまの負担に配慮した低侵襲治療

西宮敬愛会病院 COKU 鼠径ヘルニアセンターでは、患者さまの身体的負担を軽減し、早期の社会復帰をサポートするため、低侵襲外科治療の実践に力を注いでいます。特に、鼠径ヘルニアなどの外科的良性疾患に対しては、腹腔鏡手術を中心とした治療をおこなっており、従来の開腹手術に比べて傷が小さく、回復も早いのが特徴です。

さらに当院では、腹部に1つの小さな孔を開けて手術器具を挿入する「単孔式腹腔鏡手術」も積極的に採用しています。より小さな創部で治療をおこなうことで、術後の痛みや傷跡を最小限に抑え、患者さまの生活への影響を軽減することを心がけています。

3.3. 検査と術式のこだわり

鼠径ヘルニアは、立っていると足の付け根がぽっこりと膨らみ、横になると自然に戻るのが特徴です。西宮敬愛会病院 COKU 鼠径ヘルニアセンターでは、こうした典型的な症状を見逃さないため、診察時には必ず立位で膨らみを確認し、手で押して戻るか、寝ることで戻るかを丁寧に観察しています。さらに、術前の正確な診断のために、必要に応じて腹臥位(ふくがい)のCT検査を実施しています。

診断は、外科医による鼠径部の読影に加えて、放射線科医が肝臓・胆のう・腎臓などの臓器も詳細に確認し、異常が疑われる場合は専門機関をご紹介しています。治療では、ヘルニアの種類や患者さまの全身状態・既往歴、ご希望を総合的に考慮し、適切な手術方法を選択しています。基本的には腹腔鏡手術(TEP法・TAPP法)を中心におこなっており、特にTEP法では傷口が目立ちにくい単孔式TEP法(SILS-TEP)も導入しています。ただし、全身麻酔が難しい方や、前立腺手術の既往がある方などには、鼠径部切開法をご提案する場合もあります。いずれの術式においても、消化器外科領域で豊富な経験と高度な専門資格を持つ医師が担当します。

3.4. 日帰りか短期入院か選択可能

西宮敬愛会病院 COKU 鼠径ヘルニアセンターでは、鼠径ヘルニア(脱腸)の手術において、日帰りまたは短期入院による手術に対応しています。お仕事の都合やご家庭の事情などにより長期入院が難しい方にもご利用いただけるよう、日帰り手術を受けやすい体制を整備しており、日帰りの予定で、術後に入院への変更をご希望される場合にも、柔軟に対応しております。忙しい日常のなかでも無理なく治療を受けていただけるよう、患者さまのライフスタイルに合わせた選択肢を用意しています。

4. 尼崎市からのアクセス方法

西宮敬愛会病院 COKU 鼠径ヘルニアセンターには尼崎市の方も多く受診されています。ここでは、電車と車を利用しての当院へのアクセス方法をご紹介します。

4.1. 電車でのアクセス

≪最寄り駅≫

当院の最寄り駅は、西宮北口駅(阪急神戸線)・阪神国道駅(阪急今津線)・西宮駅(JR神戸線)の3駅です。

西宮北口駅:

西宮ガーデンズへ向かう東改札口を出て徒歩6~7分で到着します。途中の道は西宮ガーデンズの回廊で、多くが屋根のある道になっています。

阪神国道駅:

津門川に沿って11~12分ほど歩き、途中でJR神戸線の高架下をくぐります。阪神国道駅から阪急今津線で西宮北口へ移動するのも便利です。

西宮駅:

徒歩17分ほど歩きます。西宮駅から阪急バスを利用すると便利です。当院の目の前のバス停である「西宮営業所前」、もしくは「阪急西宮北口駅」で降車してください。

西宮市内線24系統 JR西宮駅→西宮営業所 約4分

西宮市内線16系統  JR西宮駅→阪急西宮北口駅 約7~8分

≪最寄り駅までのアクセス≫

・阪急神戸線をご利用の場合

武庫之荘駅や塚口駅から乗車し、西宮北口駅で降車します。

・JR神戸線をご利用の場合

尼崎駅や立花駅から乗車し、西宮駅で降車します。

・阪神電車をご利用の場合

今津駅から阪急今津線 今津駅に乗り換え、西宮北口駅、あるいは阪神国道駅で降車します。

4.2. 車でのアクセス

1.尼崎市内から国道2号線や43号線を西に進みます。

2.西宮市内に入ったら、北方向へ進み、西宮北口駅を目指します。

西宮カーデンズの南西角の高松南交差点を南に進むと、左手が当院になります。当院をご利用の方は、無料で駐車場をお使いいただけます。

5. 西宮敬愛会病院COKUに来られた尼崎市在住の方の声

西宮敬愛会病院COKUでは、患者さまに快適に来院していただけるよう、細やかな配慮を大切にしています。患者さまからは、さまざまなお声をいただいていますので、その一部をご紹介します。

  • キレイな病院です。丁寧に話を聞いてくださり、不安な気持ちにも寄り添って対応してくださいました。説明がしっかりしており、フォローが行き届いていると感じました。
    こちらの医療機関を選んでよかったと思っています。
  • 病院の受付の方がとても親切でした。
  • 先生をはじめ、スタッフの方々もとても丁寧、親切に対応していただきました。術前術後の説明もわかりやすかったです。施設も綺麗で清潔感がありました。
  • 紹介していただき、この病院でお世話になったのですが、丁寧なフォローがあり不安なく過ごせました。院内はキレイでスタッフの方々も親切で、退院後も気持ちよく通えています。

6. 鼠径ヘルニアにあるよくある質問

鼠径ヘルニアの手術を検討されている方のなかには、不安や疑問をお持ちの方もいらっしゃるかと思います。ここでは、鼠径ヘルニア手術に関して、よく寄せられる質問をご紹介いたします。

・どのぐらいで日常生活に戻れますか?

 日常生活については、手術当日から普段通りにしていただいてかまいません。鼠径ヘルニアの手術後、手術部位の腫れや炎症が落ち着くまで約2週間かかりますので、術後2週間は腹部に負担がかかる激しい運動や長時間のスポーツは避けてください。2週間ほど経って、手術した部分の違和感がなくなれば、軽い運動から徐々に再開していただけます。

ただし、術後の回復具合には個人差があります。ご自身の判断で無理はなさらず、何か気になることやご不明な点がありましたら、診察の際に遠慮なくご質問ください。

・日帰りか入院か選べますか?
当院では日帰り手術と入院手術の両方に対応しております。術前検査で特に問題がない場合は、どちらかご希望の方法をお選びいただけます。ただし、持病のある方や術後の経過によっては、医師の判断により入院をおすすめすることがあります。日帰りをご希望された場合でも、術後の状態に応じて入院へ切り替えることも可能ですのでご安心ください。

また、手術当日はお車の運転ができませんので、お車で遠方からお越しの方には一泊の入院をおすすめしております。なお、当院では基本的に手術当日にご来院いただき手術をおこないます。そのため、朝の飲食・服薬の管理など、患者さまのご協力が必要となりますが、術前にご案内いたしますのでご安心ください。

・鼠径ヘルニアが再発することはありますか?

鼠径ヘルニア手術後、再発するケースは2〜3%とされていますが、重度の症例を除いた一般的なケースでは1%未満とも考えられています。ただし、鼠径ヘルニアを経験されている方は、重い荷物を扱う仕事をしている、慢性的に咳をしている、排便時にいきむことが多いなど、再発のリスク要因を抱えているため注意が必要です。

7. 鼠径ヘルニアかもと思ったらご相談ください!

西宮敬愛会病院 COKU 鼠径ヘルニアセンターでは、鼠径ヘルニアや胆のう疾患などの外科的良性疾患に対し、腹腔鏡手術や内視鏡などを用いた低侵襲外科治療を専門的におこなっています。消化器外科領域において豊富な経験と知識を持つ医師が、先端の医療機器と高度な技術を駆使し、患者さまの負担をできる限り軽減する治療を目指しています。「足のつけ根に膨らみがある」「鼠径部につっぱり感がある」などの症状は、鼠径ヘルニアの可能性があります。鼠径ヘルニアは放置すると重症化するおそれがあるため、早期の受診と適切な治療が重要です。気になる症状がある場合は、いつでもご相談ください。

2025.04.20

鼠径ヘルニアの手術後にメッシュがずれる?鼠径ヘルニアの再発につながるメッシュのずれの原因と注意点、ずれないための対策について解説。鼠径ヘルニアの病院選び方のポイントもお伝えします。

鼠径ヘルニアという病気は、お腹の底を構成する組織である筋膜などが弱くなって一部に穴があき、そこから腸や脂肪が飛び出してしまうことで起こります。

一度鼠径ヘルニアになると、自然に治ることはなく、外科手術で筋膜にあいた穴をメッシュ(人工的な網のシート)で覆い、修復する治療が必要です。

鼠径ヘルニアで使用するメッシュは通常ずれてしまうことはありませんが、術後の過ごし方によっては、ずれてしまう可能性があります。今回は、鼠径ヘルニアの手術を受ける方のために、術後にメッシュがずれる原因とずれないための対策について解説します。

1.鼠径ヘルニアの手術ではメッシュを使用

現在、鼠径ヘルニアに対する治療法としては、鼠径部全体に合成繊維で作られたメッシュをあてがい、ヘルニアの穴とともに覆う方法が主流になっています。“メッシュ”とは、人工的な網目のシートのことです。

鼠径ヘルニアの手術の中には、「組織縫合法」といって、メッシュを使用せず、ヘルニアの穴の周辺の組織を縫い合わせて穴を閉じる方法もあります。しかし、メッシュを使う方法に比べ、術後の痛みが強いことや、再発リスクが高いことから、“メッシュを使用しない方が良い”と医師が判断した場合を除いて、現在ではあまりおこなわれていません。

衣類の穴を修繕する様子をイメージしてみてください。ある程度の大きさの穴があいてしまった場合、針と糸で周りの生地を寄せても、ひきつれたり、また穴があいたりしやすくなります。この問題を解消するために開発されたのが、穴の部分に新しいメッシュシートをパッチして、穴を修復する方法です。 81か国1014人の外科医を対象に、2023年に実施したアンケート調査では、98%の外科医がメッシュを使用した手術を実施しています。日本においても、95%以上でメッシュを使用した手術を選択しており、国内外共に、メッシュによる治療は広く普及しています。

2.鼠径ヘルニアの手術で使用するメッシュの種類

鼠径ヘルニアの手術で使用するメッシュは、主にメッシュの質量別に、Light weight mesh(軽量メッシュ:50g/m2以下)とHeavy weight mesh(標準メッシュ:70g/m2以上)の2つのタイプに大別されます。メッシュの形状や大きさは、各社メーカーによって異なり、平坦なシート型のメッシュや形状記憶型のメッシュなどのバリエーションがあります。

鼠径ヘルニアの術後の再発を抑えるためには、患者さんの状態にあったメッシュを選択することが非常に大切です。

西宮敬愛会病院 低侵襲治療部門COKUでは、ひとりひとりの患者さんの状態や手術法に対応できるよう、さまざまなメッシュを用意しています。鼠径ヘルニアの手術にあたっては、最新の鼠径ヘルニアの国際ガイドラインの指針をもとに、最適なメッシュを選択します。

アプローチ方法メッシュの大分類(質量)
鼠径部切開法(Lichtenstein法)軽量メッシュ:50g/m2以下
(国際ガイドライン推奨)
腹腔鏡単孔式TEP法
(筋層と腹膜の間からアプローチ)
標準メッシュ:70g/m2以上
(国際ガイドライン推奨)
TAPP法
(腹腔内からアプローチ)

3.メッシュが破れることはある?

メッシュはポリプロピレンやポリエステルといった合成繊維でできており、これらの素材は生体適合性が高く、拒絶反応を起こしにくいため、数十年前から手術用の縫合糸などに活用されています。また、これらの素材は、体内で分解されることはなく、時間の経過とともに脆くなる心配もありません。また、メッシュの強度もしっかりしているため、手で破こうとしても簡単に破けるものではなく、術後の腹圧などでメッシュが破れることもありません。

4.手術後にメッシュがずれることはある?

鼠径ヘルニアの手術後に気を付けなくてはならないのは、メッシュがずれてしまうことです。鼠径ヘルニアの治療で使用されるメッシュは、体内に固定されて安定するまでには、手術後約1週間から1ヵ月かかります。そのため、術直後の過ごし方によっては、ごくまれにメッシュがずれてしまい、ヘルニアを再発してしまうことがあります。このような失敗を防ぐために、手術直後のメッシュの状態や、メッシュがずれる原因、メッシュがずれるリスクを減らすポイントについて知っておきましょう。

4.1 メッシュは簡単には、ずれない

メッシュを使ったヘルニア手術では、お腹の壁の中にメッシュを“留置する”イメージです。ただし、メッシュを留置するだけではなく、患者さん自身の身体が傷を治そうとする力を利用して、最終的にメッシュを固定します。

どういうことかというと、外科手術の後、私たちのからだは、傷を修復するためのしくみが活発になります。メッシュは、細かい網目状の構造をしているため、修復過程で、網目の隙間に肉芽(にくげ)が徐々に盛り上がって癒着が起こります。これにより、メッシュと繊維状の組織が一体化し、あたかも一枚の膜のようになることで、最終的に固定されます。術後にメッシュと自分の組織の癒着が順調に進み、固定された状態で安定すると、簡単に外れることはありません。

ただし、メッシュが固定されるまでは時間がかかるため、場合によっては“タッカー(ホッチキスのようなもの)”で軽く固定しておくこともあります。当院では、タッカーも吸収性の素材を使用し、患者さんへの負担を軽減しています。

また、コヴィディエン社のプログリップというメッシュは、組織と接する面に吸収性の“マイクログリップ”というマジックテープのようなザラザラした突起がついていて、一時的に固定することができます。

4.2 メッシュがずれる原因

術直後にメッシュがずれてしまう主な原因は、メッシュが完全に固定していない期間に、重い荷物を持ち上げる、腹筋運動をする、排便のために強くいきむ、などお腹に圧力がかかる動作をした場合です。

一方、手術から時間が経っていても、稀にメッシュがずれてしまうケースもあります。例えば、大きな体重変化がその原因のひとつです。メッシュは固定されていても、腹壁の筋肉の厚み自体が薄くなったり、脂肪が急激に増えたり減ったりすることで、メッシュの位置そのものが、ヘルニアの部分からずれてしまうことがあります。また慢性便秘や持続的な咳などによって、メッシュがずれることがあります。

4.3 メッシュがずれるリスクを減らすための対策

メッシュが固定されるまでは、約1週間から最長で1ヵ月程度かかることを考慮し、術直後はお腹に力がかかるような動作を避けることで、メッシュがずれるリスクを減らすことができます。西宮敬愛会病院 低侵襲治療部門COKUでは、通常術後2週間は長時間の運動や筋肉トレーニングをしないように指導しています。ただし、巨大なヘルニアの場合は少し長くお伝えしたり、逆に小さなヘルニアの場合は、症状が落ち着いた時点で、運動再開が可能とお伝えしたりすることもあります。患者さんによって、当然経過が異なりますので、運動再開時期については術後の外来で相談していきます。

その他、喘息やアレルギーなど、咳が連続する持病がある方や、慢性便秘の方は、治療をしっかりとおこない、咳や排便の際のいきみを回避することも大切です。また、メッシュが固定された後も体重管理に気を付け、極端に太ったりやせたりしないようにすることも大切です。

2025.04.10

鼠径ヘルニアという病名を聞いてピンとくる方は少ないかもしれませんが、「脱腸」という名前なら聞いたことのある方も多いと思います。この病気は、脚の付け根にポッコリとしたふくらみができるのが特徴ですが、それ以外のことはあまり知られていないのではないでしょうか。しかし、鼠径ヘルニアの手術数は虫垂炎(盲腸)や胆石よりも多く、特に男性では約3割~4割の方が一生のうち一度は鼠径ヘルニアになるといわれています。

この記事では鼠径ヘルニアの種類や症状を紹介するとともに、気になる症状がある方必見の検査や治療法についても初心者向けにポイントを絞って解説します。

1.鼠径ヘルニア(脱腸)とは?

太ももの付け根から腰骨に向かう、いわゆるビキニラインにあたる部分を鼠径部といいますが、このあたりにできるピンポン球のようなふくらみができるのが「鼠径ヘルニア」の特徴です。丸いふくらみの正体は皮膚の下に飛び出た腸などであり、俗に「脱腸」とも呼ばれます。中高年男性に多いのも大きな特徴で、実に男性の約3割~4割の方が生涯で一度は鼠径ヘルニアを経験するというデータがあるほどです。

鼠径ヘルニアは患部が股間のすぐ近くであることや、あまり痛みを感じないことなどから受診をためらう方が少なくありません。しかし、一度発症してしまうと自然に治ることのない病気であり、放っておくと内臓の壊死や腹膜炎などの合併症を引き起こして重症化する恐れがあります。

2.鼠径ヘルニアの種類

「ヘルニア」とは、臓器や体の組織などが本来あるべき場所から「脱出」している状態を指します。鼠径ヘルニアは腸などが皮膚の下に「脱出」して起こりますが、ヘルニアの位置によって3つのタイプに分類されます。

2.1. 外鼠径ヘルニア

外鼠径ヘルニアとは、からだの中心線から少し離れた、体の外側寄りの鼠径部にあらわれるヘルニアです。鼠外鼠径ヘルニアでは、鼠径管のなかを通って腸などが出てくるのが特徴で、鼠径ヘルニアでもっとも多くみられるタイプで男性の方が発症しやすい傾向があります。

2.2. 内鼠径ヘルニア

内鼠径ヘルニアは、外鼠径ヘルニアよりもからだの中心線に近い部分にあらわれます。鼠径管の中は通らずに、おなかの筋膜のほころびから腸などが飛び出てくるタイプです。主に中高年の男性に多くみられるのが特徴です。

2.3. 大腿ヘルニア

太ももの付け根にある「大腿管」という血管や神経が通る管を通って、鼠径部の下側から腸などの臓器が飛び出してしまうのが大腿ヘルニアです。出産経験のある、やせ型で中年期以降の女性はこの病気のリスクが高いといわれています。大腿管はもともと細いため、ヘルニアになると飛び出した腸などが締め付けられて血流障害をおこし、重症化する恐れが高くなります。

3. 鼠径ヘルニアの原因

鼠径ヘルニアの原因には先天性のものと後天的な要因によるものとがあります。先天性の鼠径ヘルニアは子どものうちに発症することが多く、性別や加齢が要因となる後天性の鼠径ヘルニアは中高年男性に発症しやすいといわれています。

子どもに多い先天的な鼠径ヘルニアは、母親の胎内にいるときに鼠径管などの管が袋状に変形してしまい、その中に内臓の一部が入り込むことで起こります。一方、中高年男性に多い後天的な鼠径ヘルニアは、もともと男性の鼠径管が弱いことに加え、加齢で筋肉や筋膜が衰えることで起こります。

鼠径ヘルニアの詳しい原因については以下の記事をご参照ください。

鼠径ヘルニアは遺伝する?遺伝の確率と発症の要因、予防方法について

4. 鼠径ヘルニアの症状

初期の鼠径ヘルニアでは、丸いふくらみのほかは無症状のことも少なくありませんが、以下のような症状があらわれる場合があります。

  • 軽い痛みや不快感
  • ふくらみ周辺の突っ張りや違和感
  • 便秘
  • 排尿障害

ヘルニアの丸いふくらみは、初期のころには横になったり手で押したりすると引っ込みますが、立っているときやおなかに力を入れたときに再びあらわれます。しかし、時間が経つにつれて手で押しても引っ込まなくなり、さらに悪化すると飛び出した腸の一部が筋肉に締め付けられて血流障害を起こす「嵌頓(かんとん)」という状態に至る恐れがあります。嵌頓は激しい痛みをともない、腹膜炎や腸の壊死などを引き起こして生命にかかわる場合もあります。

以下の記事で鼠径ヘルニアの症状について詳しく解説していますので、ぜひご一読ください。

鼠径ヘルニアはどんな痛みや症状が出る?

5. 鼠径ヘルニアの検査方法

鼠径ヘルニアが疑われる場合は、医師による「問診」、ふくらみの状態を目視で確認する「視診」、手で触れてふくらみの状態を調べる「触診」などの検査で診断します。ただし、視診や触診で症状が確認できない場合や、ほかの病気が疑われる場合には、超音波検査やCT検査などの画像診断をおこないます。

詳しい鼠径ヘルニアの検査や診断方法については以下の記事をご参照ください。

鼠径ヘルニア(脱腸)の検査・診断方法について解説

6. 鼠径ヘルニアの治療法は手術が原則

鼠径ヘルニアはおなかの筋肉や筋膜のほころび(ヘルニア門)から腸などが飛び出でてしまう病気であり、治療にはヘルニア門をふさぐ手術が必要です。現在は医療用のメッシュシートでヘルニア門をふさぐ手術が主流となっていますが、この手術には主に腹腔鏡(内視鏡)を用いる「腹腔鏡手術」と、ふくらみの部分を切開する「鼠径部切開法」の2種類があります。また、腹腔鏡手術には、おなかに複数の穴をあける通常の手術法と、1ヵ所だけ穴をあける最新の手術法があります。

鼠径ヘルニアの手術については以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひご一読ください。

鼠径ヘルニアの治療方法と費用、術後の痛みなどについて

7. 鼠径ヘルニアは早めの治療が重要!

鼠径ヘルニアはおなかの筋膜が弱くなってほころびができてしまい、そこから腸などが飛び出てしまう病気です。一度できたほころびは自然に治ることはなく、手術でふさぐことが唯一の治療法です。放っておくとヘルニアが大きくなったり、嵌頓(かんとん)を起こして重症化したりすることもあるため、できるだけ早い段階で医療機関を受診することが重要です。

鼠径ヘルニアの手術には腹腔鏡手術と鼠径部切開法がありますが、鼠径部切開法は患部を切開するため、痛みや術後の回復に時間がかかるといったデメリットがあります。切開法に対して、腹腔鏡による手術は痛みが少なく術後の回復も早いため、日帰りでもおこなえることが大きなメリットです。

数多くの鼠径ヘルニア手術を手がけている西宮敬愛会病院 低侵襲治療部門COKUでは、からだの負担が少ない最新の腹腔鏡手術「SILS-TEP法」を取り入れています。通常の腹腔鏡手術では腹部に3ヵ所の穴をあける必要があるのに対して、SILS-TEP法ではおへそに小さな穴を1ヵ所あけるだけで手術をすることが可能です。

SILS-TEP法は他の手術法に比べてからだへの負担が少なく、ヘルニアの再発率も極めて低い手術法ですが、医師には高度な技術が求められます。

西宮敬愛会病院 低侵襲治療部門COKUでは、高度な技術を習得した専門医が最新の腹腔鏡システムを使用して手術をおこなうことにより、患者さんに安心して治療を受けていただけます。また、患者さんのご要望に応じて、日帰りや短期入院も選択することも可能です。

鼠径ヘルニアは早めの治療がなにより重要です。鼠径部に異常を感じたら、1日も早く専門の医療機関を受診し、適切な治療を受けてください。

2025.03.10

鼠径ヘルニア(脱腸)は、初期には痛みを感じない場合があり、放置する方が少なくありません。しかし、鼠径ヘルニアが悪化すると重篤な病気を引き起こす可能性があるため、手術による根本的な治療が必要です。鼠径ヘルニアの手術を受けるためには、技術と実績を有する専門医が在籍する病院を選ぶことが推奨されます。西宮敬愛会病院 COKU 鼠径ヘルニアセンターには、大阪方面からも患者さまが受診されています。この記事では、大阪在住の方が鼠径ヘルニアの治療や手術を当院で受けやすいポイントや大阪方面からのアクセスなどについてご紹介いたします。

1. 鼠径ヘルニアが疑われる症状

鼠径ヘルニアは一般的に「脱腸」と呼ばれる病気です。鼠径ヘルニアは足の付け根(鼠径部)の筋膜が弱くなり、本来ならお腹の中にあるはずの腸などの内臓や腹膜の一部が鼠径部の皮膚の下に脱出してしまう状態です。鼠径ヘルニアが疑われる症状には、次のようなものがあります。

  • 太ももの付け根にやわらかい膨らみが出て、左右の形が大きく違う。
  • 立ち上がったり、重い物を持ち上げたりすると膨らみが大きくなる。
  • 膨らみを手で押さえるとへこむ、横になると消える。
  • 鼠径部の痛みや不快感がある。
  • 陰嚢(いんのう)が片方だけ腫れてくる(男性の場合)。
  • お腹が張っている感じがする。
  • 下腹部に違和感や不快感、痛みがある。
  • 鼠径部の痛みや不快感がある。

 

2. 大阪から西宮敬愛会病院COKUに来られる患者さまの割合

西宮敬愛会病院 COKU 鼠径ヘルニアセンターへは当院のある西宮市や隣接する尼崎市の方が多くいらっしゃいますが、大阪以東の地域からも全体の2割ほどの患者さまが受診されています。大阪市のみならず豊中市、茨木市、門真市、堺市の方、また、奈良市や生駒市、大津市と奈良県や滋賀県の患者さまも来院されています。

 

3. 大阪在住の方が当院を受診しやすいポイント

初めての病院を受診するときは不安になるものです。特に遠方からの受診となれば、その不安は一層大きくなるかもしれません。西宮敬愛会病院 COKU 鼠径ヘルニアセンターでは、大阪にお住まいの患者さまが、できる限り安心して受診していただけるように、さまざまなサポート体制を整えています。ここでは、大阪在住の患者さまが当院を受診しやすいポイントについてご紹介します。

3.1. 紹介状がなくても受診できる

西宮敬愛会病院 COKU 鼠径ヘルニアセンターでは、鼠径ヘルニアの診察や手術において、紹介状をお持ちでなくても受診していただけます。「気になる症状があるので、まずは確認してほしい」という場合やセカンドオピニオンにも対応しております。患者さま一人ひとりの状況を丁寧に把握し、きめ細やかな医療を提供できるよう努めております。

3.2. 患者さまの負担を抑えた低侵襲治療

患者さまの負担を最小限に抑え、早期の社会復帰をサポートするため、西宮敬愛会病院 COKU 鼠径ヘルニアセンターは、可能な限り患者さまの身体の負担を軽減した低侵襲外科治療を追求しています。腹腔鏡手術では小さな傷口から手術器具を挿入するため、従来の開腹手術と比較して、傷跡が小さく、回復期間を短縮できます。また、腹部に一つの小さな孔を開けておこなう単孔式手術も積極的に採用しています。

3.3. 日帰りか短期入院かを選べる

鼠径ヘルニア(脱腸)の手術に関して、西宮敬愛会病院 COKU 鼠径ヘルニアセンターでは、患者さまのライフスタイルに合わせて日帰り手術または短期入院をお選びいただけます。お仕事などで多忙な方や、小さなお子さんがいらっしゃる方などは、日帰り手術を選ばれています。一方で、日帰り手術に不安を感じられる方や短期入院を希望される方もいらっしゃいます。日帰り手術を予定されていた場合でも、術後の状況によっては入院に切り替えることも可能ですので、ご遠慮なくご相談ください。

3.4. 検査と術式のこだわり

鼠径ヘルニアは、立位時に足の付け根が膨らみ、横になると引っ込むのが特徴のため、西宮敬愛会病院 COKU 鼠径ヘルニアセンターでは、診察時に必ず立位での膨らみを詳細に確認し、押すと戻るか、寝ると戻るかを注意深く観察いたします。術前の精密な診断には、腹臥位(ふくがい:うつ伏せ)でのCT検査を実施しています。高精度のCT画像により、外鼠径ヘルニアや内鼠径ヘルニアといったヘルニアの種類を正確に特定することができます。さらに、外科医による鼠径部の読影に加え、放射線科医が肝臓、胆のう、腎臓などの腹部臓器も詳細に確認し、何らかの疾患が疑われる場合には、適切な専門病院をご紹介いたします。

手術方法については、腹腔内に腹腔鏡を挿入しておこなう腹腔鏡手術(TAPP法・TEP法)を基本としています。TAPP法は、腹腔鏡で腹腔内から鼠径ヘルニアの穴を確認しながら鼠径ヘルニアの穴を閉鎖する方法です。TEP法は、腹腔内に入らずに、筋層と腹膜の間に腹腔鏡を挿入して、鼠径ヘルニアの穴まで到達して修復する方法で、当院では、切開(孔)が1つのみの単孔式TEP法(SILS-TEP)を中心におこなっていますが、鼠径ヘルニアの大きさやタイプによってはTAPP法でおこなうこともあります。また、全身麻酔が困難な場合や、前立腺手術の既往がある場合など、患者さまの状況によっては鼠径部を切開する鼠径部切開法をご提案することもあります。西宮敬愛会病院 COKU 鼠径ヘルニアセンターでは、ヘルニアの種類や患者さまの全身状態、既往歴などを総合的に考慮したうえで、患者さまのご希望も伺いながら手術方法を選択します。その上で、消化器外科領域において豊富な経験と高度な資格を有する医師が手術に対応します。

 

4. 大阪からのアクセス方法

西宮敬愛会病院COKUには大阪からもアクセスしやすい場所に位置しており、大阪在住の方も受診されています。ここでは、電車と車を利用しての当院へのアクセスをご紹介します。

4.1. 電車でのアクセス

≪最寄り駅≫

当院の最寄り駅は、西宮北口駅(阪急神戸線)です。西宮ガーデンズへ向かう東改札口を出て徒歩6~7分で到着します。途中の道は西宮ガーデンズの回廊で、多くが屋根のある道になっています。

≪最寄り駅までのアクセス≫

大阪の中心駅である大阪駅(梅田駅)には、ほぼすべての路線が集中しています。大阪市内、東大阪市、八尾市、堺市など大阪駅より南や東にお住まいの方は、大阪駅(梅田駅)や東梅田駅に到着後、阪急神戸線に乗り換え、阪急梅田駅から西宮北口駅まで、特急で約12、急行では約15分、普通で約18分で到着します。

茨木市、摂津市、吹田市、豊中市など阪急京都線沿線にお住いの方は阪急神戸線の十三駅で乗り換え、特急では一駅で西宮北口駅にお越しいただけます。

阪急神戸線をご利用の場合、西宮北口駅は普通電車から特急電車までのすべての電車が停車します。

4.2. 車でのアクセス

≪高速道路を利用する場合≫

  1. 大阪中心部から阪神高速3号神戸線(西宮方面)に入ります。
  2. 西宮出口で降ります。
  3. 県道82号線などを利用して、当院を目指します。

≪一般道路を利用する場合≫

  1. 大阪中心部から国道2号線や43号線を西に進みます。
  2. 西宮市内に入り薬師町方面を目指します。


西宮カーデンズの南西角の高松南交差点を南に進むと、左手に当院が見えます。当院をご利用の方は、無料で駐車場をお使いいただけます。

 

5. 西宮敬愛会病院COKUに来られた大阪在住の方の声

西宮敬愛会病院COKUは、できる限り心地よく来院していただけるよう、さまざまな点に配慮しています。実際に当院をご利用いただいた方々からは、施設の雰囲気、予約の取りやすさ、そしてスタッフの対応などについて、多くのお声が寄せられています。ここでは、その一部をご紹介いたします。

  • 先生やスタッフの方々とても親切でした。病院内も綺麗で心地よく過ごすことができました。
  • 先生の説明が丁寧でわかりやすく、対応がとても親切でした。清潔で綺麗な施設で居心地が良かったです。
  • 病院は、新しく衛生的でスタッフの方々も親切でした。退院後も親身なサポートがあり、安心できました。
  • 紹介状も必要なく診療していただけるということで気軽に行くことができ、かつ完全予約制ということもあり混み合っていることもなく穏やかに過ごせました。とても丁寧で親切に対応していただきました。
  • スタッフの方々の温かいサポートに感謝しています。

 

6.鼠径ヘルニアの手術をする病院を選ぶポイント

鼠径ヘルニアの手術を受ける病院選びは、手術の結果や術後の生活の質を左右するため、実績や専門性、そしてアクセスなどを総合的に考慮して選ぶことが大切です。

特に重要なポイントとなるのは、実績と専門性です。鼠径ヘルニア手術の実績が豊富か、外科や消化器外科、麻酔科の専門医が在籍しているかなどを確認することをおすすめします。手術件数や手術方法の種類などの情報も参考にするとよいでしょう。またある程度、病院へのアクセスの良さも考慮するとよいかもしれません。

西宮敬愛会病院COKUは、消化器外科・内科領域において経験と資格を持つ医師が検査や手術を担当し、腹腔鏡手術や内視鏡治療をはじめとする先進的な治療を提供しています。電車のアクセスが良く、日帰り手術をご希望の方にも安心してご利用いただけるほか、遠方からお越しの方で日帰り手術に不安がある場合は短期入院も可能です。また、お車でお越しの場合でも、術後一泊していただくことで、翌日には運転してご帰宅いただけます。

 

7.鼠径ヘルニアかもと思ったら早めの受診が大切!

鼠径ヘルニアになっても初期に痛みを感じないと、受診をためらって放置することがあります。鼠径ヘルニアは自然に治ることはなく、通常は手術が必要です。重症化すると脱腸した腸が戻らなくなる陥頓(かんとん)を引き起こすリスクがあるため、早めの治療が重要です。病院を選ぶ際は、鼠径ヘルニア手術の実績を有する医師が在籍しており、先進的な治療環境を備えていることを確認しましょう。

西宮敬愛会病院 COKU 鼠径ヘルニアセンターは、鼠径ヘルニアや胆のう疾患など、外科的良性疾患に対し、腹腔鏡手術や内視鏡を用いて、身体の負担の少ない低侵襲外科治療をおこなっています。消化器外科領域において、多くの経験や知識を有する医師が、先端の医療機器や技術を駆使し、患者さまの負担軽減を第一に考えた治療を目指しています。「足のつけ根に違和感がある」など鼠径ヘルニアを疑う症状がある方はもちろん、セカンドオピニオンにも対応しています。気になる症状がある方は、いつでもご相談ください。

2025.02.28

太ももの付け根あたりにピンポン玉のようなふくらみができる鼠径(そけい)ヘルニア。脱腸とも呼ばれるこの病気は、一度発症すると自然治癒することはなく、治療するためには外科手術が必要です。

では、鼠径ヘルニアの症状に気付いた場合は、何科を受診すればよいのでしょうか。

今回は、鼠径ヘルニアを発症した時に受診すべき診療科や、受診すべきタイミングについて詳しく解説します。

1. そもそも鼠径ヘルニア(脱腸)とは

鼠径(そけい)ヘルニアとは、「鼠径部」と呼ばれる太ももの付け根の筋膜の一部に穴が開き、本来腹腔内にある小腸や大腸などの組織が外に飛び出してしまう病気です。別名、「脱腸」と呼ばれることもあります。

鼠径部の皮膚のすぐ下に腸の一部が飛び出してくるので、柔らかくぽっこりしたふくらみができます。ごく軽度の鼠径ヘルニアでは、痛みなどの症状がともなわないことも多く、ふくらみの部分を手で押したり、仰向けで横になったりすると、お腹の中に戻っていきます。しかし、排便やくしゃみ、重いものを持つなどの動作や長時間の立ち仕事などでお腹に圧力がかかると、再びふくらみがぽっこりと出てきます。

放置していると、だんだんふくらみが大きくなってきて、鼠径部のツッパリ感や違和感、痛みなどの症状が出たり、便の通りが悪くなることによって便秘になったりすることもあります。

一度鼠径ヘルニアになると、自然治癒することはなく、医療機関での治療が必要です。

2. 鼠径ヘルニア(脱腸)は何科を受診する?

鼠径ヘルニアは腸が飛び出してしまう病気で、根治するためには、鼠径部の筋膜に開いてしまった穴を塞ぐ外科手術が必要です。

一般外科、消化器外科を掲げている病院や総合病院、鼠径ヘルニア専門病院などの医療機関を受診しましょう。

医療機関では、鼠径ヘルニアの位置や大きさを医師が診断し、最善の手術方法を選択し、提案します。

鼠径ヘルニアの手術には、開腹しておこなうものや、腹腔鏡を使っておこなうものなどいくつかの方法があります。以前は、数日入院して手術を受けるのが一般的でしたが、近年では、医療機器や技術の進歩により、日帰りでの手術が可能なケースも増えてきています。

こどもの鼠径ヘルニアは小児科外科の領域になりますので、かかりつけの小児科や小児外科のある総合病院にご相談ください。

2.1.     医療機関の選び方のポイント

鼠径ヘルニアの治療のための病院選びでは、患者さんご自身の症状や生活状況に合った医療機関を選ぶことが大切です。

鼠径ヘルニアの治療は、一般外科または消化器外科を掲げた医療機関であれば受けることができますが、病院によって、病院形態や得意とする手技、日帰り手術への対応の可否など、違いがあり、それぞれに特色があります。

まず総合病院では、さまざまな合併症に対応できる体制が整っているため、心臓病や糖尿病などの重い持病がある患者さんの受け入れが可能という利点があります。しかし大勢の医師が所属し、毎日さまざまな病気の手術を受け入れているので、鼠径ヘルニアの手術に特化した病院と比較すると、手術経験が少ないケースもあります。また、日帰り手術に対応している施設が少なく、入院手術が中心になります。

一方、鼠径ヘルニア専門の日帰りクリニックは、鼠径ヘルニア手術の症例数が多く、内視鏡手術などの負担の少ない手術を得意としているため、日帰りを希望する患者さんや、軽症例の患者さんに適しています。ただし、術後は自宅で過ごすことになるため、術後の経過観察で不安を抱く方もおられます。また入院を必要とするような比較的大きい手術には対応できないのが大きなデメリットです。

そして当院をはじめとする消化器外科病院は、消化器領域の手術に特化しているため、症例数が豊富で、内視鏡手術から短期入院をともなう手術まで柔軟に対応することができます。当院では、入院設備も完備しているため、日帰り手術と入院手術の両方に対応しています。そのため例えば、「日帰り手術を予定していたけど、術後の状態次第でやっぱり入院したいかも」という場合でも対応可能です。

このように、鼠径ヘルニアの手術は、医療機関ごとに受け入れ態勢や選択できる治療が異なる傾向があります。できるだけ負担や不安が少なく、希望する治療が受けられるよう自分に合った医療機関を受診しましょう。

3. 鼠径ヘルニアの受診のタイミング


太ももの付け根あたりに「ピンポン玉のようなふくらみがある」「ふくらみが大きくなったり引っ込んだりする」「つっぱり感や痛みがある」などの症状に気付いたら、すぐに受診しましょう。

冒頭でもお伝えしたように、初期の鼠径ヘルニアは痛みもほとんどなく、手で押したり、仰向けになるとふくらみがおなかの中に戻ります。そのため、気になりながらも放置してしまう人が少なくありません。しかし、鼠径ヘルニアは自然治癒することはなく、完治するためには筋膜の穴を閉じる外科手術が必要です。この手術は、症状が軽いほど身体への負担が少なくなるため、早期発見・早期治療がとても重要です。

鼠径ヘルニアの治療をせずに放置していると、嵌頓(かんとん)という深刻な状態になることがあります。これは、ふくらみの部分が戻らなくなり、腸閉塞を起こすような命にかかわる状態です。嵌頓を起こすと、患部が熱を持って硬くなり、激しい痛みに襲われ、緊急手術が必要になります。できるだけ負担の少ない手術で完治できるよう、早めの受診をおすすめします。

4. まとめ

鼠径ヘルニア(脱腸)は、鼠径部の筋膜に穴が開き、腸が飛び出してしまう病気です。一度発症すると、自然治癒することはないため、外科手術で治療する必要があります。

鼠径ヘルニアの治療は、消化器外科や一般外科で受けることができます。これらの診療科を受診するにあたっては、総合病院、鼠径ヘルニア専門クリニック、消化器外科病院などの医療機関それぞれの特徴を理解し、患者さん自身が希望する治療が受けられる医療機関を選択することが大切です。近年では、軽症の鼠径ヘルニアであれば日帰りで手術できるケースも増えており、治療を開始するタイミングが早いほど、患者さんへの負担も少なく治療することができます。鼠径ヘルニアが疑われるような症状がある場合は放置せず、早めに受診し、早期に治療しましょう。

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