西宮敬愛会病院 低侵襲治療部門「COKU」のブログをご覧いただきありがとうございます。消化器内科の嶋吉です。
当部門では低侵襲な診断・治療を追求しておりますが、このたび、胃がんのリスク要因として知られる「ピロリ菌」の診断において、最新の全自動遺伝子解析装置「スマートジーン® H.pylori G」を導入いたしました。
これまで以上に「早く」「正確に」、そして患者さんの負担を抑えた診断が可能になりました。
従来の外注検査では、結果が出るまでに1週間ほどかかることが一般的でした。スマートジーンは院内で迅速に解析を行うため、約50分で結果が判明します。 胃カメラ検査を受けたその日に診断結果をお伝えし、必要であればその場ですぐに除菌治療の計画を立てることができます。通院回数を減らせるため、お忙しい方にも最適です。
ピロリ菌には、特定の除菌薬(クラリスロマイシン)が効きにくい「耐性菌」が存在します。スマートジーンは単なる感染の有無だけでなく、遺伝子レベルで薬への耐性を同時に判定します。 あらかじめ効きやすい薬を特定して処方できるため、除菌の成功率を高め、無駄な投薬を避けることができます。
この検査は、胃カメラ検査中に排出される「内視鏡廃液」を利用して行います。診断のために追加で組織を採取する必要がないため、出血のリスクを抑え、より低侵襲に検査を完結させることができます。まさに「身体に優しい医療」を体現する検査手法です。
ピロリ菌の除菌は、将来の胃がん予防において非常に重要です。 最新のテクノロジーを活用することで、患者さんの不安な時間を短縮し、より精度の高い治療を提供できるよう努めてまいります。
胃の不快感や検診での指摘など、気になることがございましたら、どうぞお気軽に内視鏡外来までご相談ください。
医療監修:西宮敬愛会病院 低侵襲治療部門 消化器内科部長 嶋吉 章紀