大腸カメラ(大腸内視鏡検査)を行う際は、下剤で大腸の中を洗い流します。
そのため、普段は便がある大腸の中が、空っぽになります。
また、場合によっては組織をとる検査をしたり、ポリープを切除することがあります。
普段とは違うお腹の状態のため、何を食べてよいのか迷われる方も多いと思います。
今回はその疑問にお答えしたいと思います。
いずれの食事も、大腸につく頃には液状に消化されていますので、細かい食事制限は不要です。
・アルコール
・刺激物
上記2種類を控えて頂くように説明しています。
刺激物=腸管を刺激する食事ですが、香辛料の多いものや、にんにくの多いものなどで、これらは腸の蠕動を刺激します。
これら以外にも食べると下痢をするものが個人的にある場合(牛乳など)、それらについてもお控えください。
どれくらいの期間控えるかは、以下に説明していきます。
なお、出血リスクの高い病変に対する入院処置の当日は絶食にしたり流動食にして、出血時の緊急内視鏡処置に備える場合があります。
組織の検査やポリープの切除を受けていない方は、大腸の壁に傷がありませんので、基本的に食事の制限はありません。
飲酒も可能ですが、下剤の作用で脱水気味になっている場合があるため水分を十分に摂取するように心がけてください。
当日は飲酒や刺激物を控えて下さい。
その他、特に制限する食べ物はありません。
コーヒーは多量でなければ問題ありません。
翌日からは通常通りで問題ありません。
生検より高い出血のリスクがあります。
ポリープ切除後の傷口から出血する偶発症は処置後概ね1週間以内が多いです。
当日の夕食から1週間程度は飲酒や刺激物を控えて下さい。
その他の制限は特になく、コーヒーも多量でなければ問題ありません。
1週間を過ぎてからは通常に戻して頂いて問題ありません。
当院では内視鏡検査後に、画像を見ながら検査結果説明を行い、処置後の注意事項についても説明しております。
看護師からも処置後オリエンテーションを行っております。
ご不明点があればいつでもお聞きになれるように、聞きやすい雰囲気を作るよう心がけています。
文責 西宮敬愛会病院 低侵襲治療部門 消化器内科部長 嶋吉 章紀